進化論を提唱したイギリスの自然科学者チャールズ・ダーウィン描いた映画「クリエーション」"Creation"が、アメリカでは上映を見送られる見通しとなりました。
キリスト教の創造論を信じる比率が高いアメリカ人には、進化論を受け容れられず反発されると、配給会社が配給を拒否したのが理由です。
日本でも痛いニュースで取り上げられるなどこの話題で盛り上がっていますが、海外掲示板でもトップトピックとしてコメントが殺到していました。
アメリカは進化論を信じる人と信じない人が供に4割前後と、キリスト教圏の国の中でもかなり低い割合となっているようです。
海外サイトに寄せられていたコメントを一部抜粋してご紹介します。
・時々アメリカ人であることを恥に思う。映画好きが、ヒトラー、性的サディズム、CIAの正義の拷問、麻薬売人、売春婦とヒモ、食人、などの映画をむさぼるように見ていながら、単なる純粋な科学者の心の葛藤を表現した映画は上映できないなんて、それこそ矛盾である。
・いや、わからないぜ。もしかしたら進化論への反発が理由じゃなくて、今時の映画にしては爆発やドンパチが少ないから選ばれなかっただけかもしれない。
・オレはアメリカ人だということを恥だとは思っていないね。イギリスに行ったことがあるが、そこで会った20歳はオレと同じくらいデブでサイテーだったさ。大人だって醜くて肥満でバカだった。そうさ人だよ。アメリカじゃない。人がサイテーなんだ。オレは私立のカトリック学校へ通ったが、進化論も勉強した。アメリカ人が信仰強すぎて配給会社が見つけられない?疑わしいね。単にドラマチックになりすぎなんだろう。
・まぁこれはブッシュと保守党がウソを突き通せた理由でもあるな。アメリカでは愚かなのは宗教そのものだ。
・わお。
・宗教の自由ってものがあるなら、アメリカで上映される映画は自由に何でも見に行けて、十字架持ったやつらが俺の家のドアをノックして責めてくる心配をしなくてもいいようにして欲しい。
・ノォォォォ! 科学の映画だ!
・ノォォォォ! この映画が見たかったのに!予告がよかった。悲しい。
・自発的に無知の国。あきれる上に無意味。
・なぜ驚かなかったんだろう。驚かなかった自分に悲しい。
・アンチ理知主義。地球温暖化より危険だ。
・アンチ理知主義。それは地球温暖化の原因だ。
・神様助けて。
・どの神だよ。
・何てこった!半年もこの映画を楽しみにしてたのに、このザマだ。海賊版を探す羽目になる。
・「パッション」はOKで、この映画はダメって、悪い冗談だろう?この国はいったいどうなってるんだ。
・保守的なやつらに好きなだけ拒否させておけばいいんだ。その間に俺らは進化して羽でも生やして、レーザーアイを身につけるんだ。
・これは創造論を主張する連中に、口がどこに付いているかを言わせる良い機会だ。科学知識を受け容れられないなら、新型ウィルスのワクチンをも使わせるべきではない。彼らにとっては、それも進化しうることではなかったろうからな。ワクチンを渡さないと言ったら、どれだけの人間が創造論に信仰を持ち続けるのか見てみようぜ。
・ため息をついてしまう。俺らのうちたった4割しか進化論を信じていないって本当か?でも配給会社よ、3億人の4割だぜ。十分な観客数だろう。
・ジョークでしょ?
・落ち着けよ。海賊版サイトがあるだろう。
・親から子供に受け継がれたものがあると思うなら、それは進化を信じてるってことだ。それくらい単純な話だ。
・この映画が上映されたとして何も起こらないのは明白だ。当然イカれたやつが文句言うかもしれないが、イカれたやつはいつだって文句を言う。
・これは単に弱気な配給会社の問題だ。あるいは映画が悪くて誰も見ないかだ。これについてはアメリカ人の責任ではない。
・映画の配給は金の問題さ。小さな配給会社なら一本の映画で大失敗できるからな。
・これは宣伝のためのポーズじゃないのか?
・アメリカ人で進化論を受け容れるのがたった39%?イギリスじゃ紙幣にダーウィンを印刷してるぞ。
中にはそのうち配給されるだろうと言う意見もありましたが、上映されないとなると見たくなるのが心情というもので、かえって人気が出そうではあります。
それを狙っているのだとしたら、仕掛け人も大したものかもしれません。
Charles Darwin film too controversial for religious America.
イースト・プレス
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