2009-06-09 デジタルカメラは進化しましたか?
デジタルカメラは進化しましたか?
阿部久仁夫, 飯沢耕太朗, オギマコト, 美蕾樹, 良心堂, デジタルカメラマガジン, アサヒカメラ, NIKON E2
1996年NIKONはFUJIFILMと共同で開発した同社初のデジタル一眼レフ
E2の価格を21万円値下げし89万円としたE2Nを発売した
画素数は130万、その頃はメガピクセルと呼ばれ憧れの画質で
「E2はフィルムスキャナーとして使えるか」
そんな特集がコマーシャルフォトで組まれたぐらいだ
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NIKON Fマウントレンズの画角がそのまま使えた
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ボディには巨大なレンズが内蔵されていて
F5.6だろうがF1.4だろうが何を付けてもF2.8になる
業務様ズームレンズで全く同じ画角のレンズを
2/3用と1/2用に分けて販売している事があるが
同じ要領で最終レンズ群をカメラに内蔵した感じ
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当時フルサイズのデジカメは600万円もしていたから
E2Nは画期的で、特に報道系で使われているのを見かけた
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しかし縮小光学系は暗いレンズや広角に弱く
自動絞りで一定以上に絞られると四隅が黒くケラレる
しかも画角はフルサイズでもボケ味は2/3インチ程度となり
立体感はコンパクトデジカメとさほど変わらぬ物だった
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それでも現実的に買えるレンズ交換デジカメはE2のみだったので
僕もE2Nが出たときには飛びついて購入した
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一枚32Mbyte程度しかなくJpegで30枚位しか撮れない
信頼性が低く撮影中に抜き差しするだけで
恐ろしいことに撮影データが消えたりする
今のカメラの様に確認用液晶など付いて無く
PCにつないで初めて分かるという恐ろしさだった
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同じ頃エプソンが発売した初のフォトクォリティプリンタ
PM-700も銀塩と変わらぬプリントを実現し革命的で
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兎に角カメラを買って1年近くは嬉しくて撮りまくった
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ノートパソコンとPM-700を二台ずつレンタカーに積んで
ヨーロッパを一月ほど撮り歩いたこともある
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荒木さんに憧れていてヌードも撮った
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今も続いているが『アサヒカメラ』は毎年7月号はヌード特集で
僕はそれに向けて何千枚だかE2Nで撮りまくった
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編集の方も気に入ってくれて掲載してくれることになっていた
しかし5月に入って突然電話があり
「申し訳ありませんが掲載出来なくなりました」
と告げられた
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なんか嫌な気持ちだったのでアサヒカメラの編集部にうかがい
当時の編集長に会いに行くと「君の写真は品がない」と言う
「ヌードはね品がないと駄目なんだよ」とは
よく荒木さんが言っていたセリフだった
まぁ品がないと言われればそうかもしれないが
ぎりぎりの時期に突然下ろされたことには気が抜けた
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助け船を出してくれたのは創刊間もない頃の
『デジタルカメラマガジン』編集長で良心堂社長の阿部さんだった
(デジタルカメラマガジンは創刊時、良心堂が制作していた)
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代々木上原の駅で待ち合わせすると阿部さんは
首にM6(もしかしたらM3)をぶら下げて現れた
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駅前のショットバーのようなところで
「掲載料安いけどいいか」と聞かれ「もちろんです」と答えた
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そんな経緯で『朝日カメラ』で没にされた写真は
『デジタルカメラマガジン』に掲載頂いた
当時は『朝日カメラ』は権威なので載りたいとこだわっていたが
今となっては『デジタルカメラマガジン』で良かったのかもしれない
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幸いなことに『美蕾樹』という渋谷にあるギャラリーの
オーナー生越さんも気に入ってくれて
『美蕾樹』に学生時代から通い詰めていたという
飯沢耕太朗さんに解説文を頂き個展を行うことも出来た
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さてそのヌード写真であるが
まぁ今見ても少し胸が痛む訳だけど
とりあえず何枚か載せてみます
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10年以上前にデジカメで撮られたヌード写真です
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『YELLOWS』を五味彬さんと作った松田さんや
映画監督の石井聰亙さんにも気に入って頂きましたが
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出来ればちゃんとまとめてみたいと
今も思ったりするのですが・・・
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