【社会】「息子を差し出すのが責任」 市橋容疑者の母親、心境語る2009年11月8日 11時35分 2007年に千葉県市川市で英国人女性が遺体で見つかった事件で、死体遺棄の疑いで指名手配された市橋達也容疑者(30)が、実家の岐阜県羽島市に近い名古屋市内で整形手術を受けていたことに、容疑者の少年時代を知る地元の関係者は衝撃を受けている。市橋容疑者の母親は7日、羽島市の自宅前で本紙の取材に応じ、「息子を(警察に)差し出すことが親としての責任だと思っている」と心境を語った。 母親は「事件発生後に連絡は一度もなく、整形したなんて知らなかった」とした上で「整形手術代金もどこから出ているか分からない。私たちが逃がしているかのような見方があるけど、今の状態は私たちにとっても地獄」と胸の内を明かし、「実家に立ち寄れば必ず警察に連絡する」と強調した。 死亡したリンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=の両親に対しては「とにかく申し訳ない」と話し、「私たちにとっても(息子が)早く捕まることが一番。亡くなったリンゼイさんが戻るわけではないが…」と目を潤ませた。 活発で人気者だった少年時代の市橋容疑者を知る恩師や級友らの間では「整形手術までして逃げるなんて」と驚きが広がる。 中学時代に所属したバスケット部の顧問だった男性教諭は「今の姿と当時は全く結びつかない」と信じられない様子。「部では副キャプテンを務め、早朝練習を毎日こなすまじめな子。社交的で明るい性格は学校でも目立っていた」とも。 中高ともに同級生だった1人は「高校時代は陸上部に所属して足が速かった。運動神経の良さは学校で有名だった」と話す。 中学の卒業文集に掲載されたクラスの人気投票では、スポーツとユーモア部門で1位に選ばれるなど、快活な少年像しか浮かばない。 (中日新聞)
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