第78回 日本音楽コンクール バイオリン部門 本選
テーマ:LIVE!10月24日、2年振りに音コンのヴァイオリン部門本選にいってきました。
今年から、本選の曲は出場者が複数の課題の協奏曲の中から、1曲を自由に選べるようになったようです。4人の選曲は以下でした。
・成田達輝さん バガニーニ 1番
・青木尚佳さん バガニーニ 1番
・柳田茄那子さん シベリウス
・尾池亜美さん バルトーク2番
パガニーニの2人は素直に勝ちに来た選曲。シベリウスは技巧と音楽性をアピールか。バルトークは、、、バルトーク???
バルトークの2番って聞いたことない。前日にプログラムを知って慌てて家中のCDを物色。ラッキーなことにメニューインのバルトーク全集に入ってました。前日、当日と2回聞いて一応事前準備はOK。
技巧的には凝っているけど、バルトークらしい内面的な深さを感じるけど、でも、決して華やかとはいえないこの曲。本選で選ぶのには相当強い思い入れを感じました。
そして、本選当日。成田さんは技術的にも優れていて、一生懸命歌おうとするところに清々しさを感じました。ちょっと音が細いのがこれからの課題か。
青木さんは、最初の一音から、あ、この人だ!と思わせる美音の持ち主。技術的にも素晴らしい完成度。みていてウットリするようなボウイング。音量も充分で、聞き終わったあと、正直今年の一位は決まりだと思いました。
休憩後、柳田さんのシベリウス。う~ん、聴衆の立場としては、正直パガニーニを2回聞いた後、ほの暗いこの曲の雰囲気に入り込むのは難しかったです。この辺はちょっとアンラッキーかも。。。演奏は前半よかったです。集中力がもたなかったかな。
そしてラストの尾池さん。うわ、すごい!完璧にこの曲世界入り込んでる!技術ももちろんですが、これだけ若くてバルトークの世界をここまで弾きこなせる人ってそういないんじゃないだろうか。明らかに客席の雰囲気も変わって、尾池さんの集中力に引っ張られていく感じ。久しぶりに聴き終わった後、しばらく余韻に浸っていたいと思わせる演奏に出会いました。
はたして一位は青木さんか、尾池さんか?どちらにも1位になって欲しいな、と発表前はちょっとドキドキ。
結果は2人とも1位 でした。(ちょっと、ほっとした。)
ところで、尾池さんのブログ 見つけました。やばい、面白いです。