酒井被告に想定通り判決、3年後にも芸能界復帰へ
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自宅マンションを出る酒井法子被告
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覚せい剤取締法違反(所持、使用)の罪に問われた女優酒井法子被告(38)の判決公判が9日、東京地裁で開かれ、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)の有罪判決を言い渡された。裁判官から判決主文を復唱させられるなど猛省を促されたものの、当初予想された量刑となった。執行猶予期間が終了する3年後に芸能界に復帰することで新事務所の設立案も練られるなど、既に“汚れたアイドル”の脱却へ向けて動き始めている。
酒井被告は先月26日の初公判と同様、黒ずくめの服装で入廷。村山浩昭裁判官から判決主文を読み上げられたが、返事が小さかったためか、もう一度繰り返された。
判決理由で村山裁判官は「覚せい剤事犯に対する常習性、覚せい剤に対するある程度の依存性が認められる」と述べ、常習性を否定していた弁護側の主張を退けた。さらに8月3日から6日間におよんだクスリ抜き目的の逃走を「卑劣」と厳しく非難。酒井被告は背筋を伸ばして聞き入った。
裁判官が自らの言葉で被告人に語りかける説諭では「ドラマや映画でいろいろな役をしてきたと思います。しかしこの事件と裁判は現実です」と諭した。途中、判決主文を繰り返すよう指示される異例の展開に思わず酒井被告が口ごもる場面もあったが、判決は予想通りの量刑。最後は裁判官と検察官に深々と頭を下げ、退廷した。
この8月から日本中を騒がした薬物事件。酒井被告の一連の騒動が芸能界に及ぼした影響は大きく、当初は酒井被告の芸能界復帰に厳しい意見が相次いだ。しかし、法曹関係者が「妥当な量刑」と口をそろえる執行猶予3年の有罪判決に、芸能界の有力者たちは「執行猶予の期間中はさすがに道義的に許されないとは思うが、それが終了すれば芸能界に復帰しても異論はないだろう」と指摘した。あとは世論がどう判断するかの問題。これについては今後、酒井被告の支援者たちによってイメージ回復のシナリオが練られる。
その大きな役割を担っているのが前所属事務所「サンミュージック」の相澤正久副社長(60)。酒井被告の逮捕時には良好な関係でなかった支援者の建設会社会長(71)と、初公判を前に頻繁に連絡を取り合い復帰への道を探っている。同事件でサンミュージックが肩代わりしたCMスポンサーなどへの損害賠償額は1億円超とも言われ、相澤副社長自らは日本音楽事業者協会の理事を辞任。しかし初公判では情状証人として出廷し、今後もバックアップしていく姿勢を示した。
酒井被告をよく知る関係者は「(酒井被告は)これから必死に更生していく姿を世間に見せていくはず。これから3年間のキーマンとなるのが相澤さん。支援者たちは酒井被告の芸能界への復帰の足固めをするノウハウがないため、相澤さんにそれを一任している」という。そこで何よりも優先されるのが、薬物のイメージの払しょく。初公判で酒井被告が「介護の勉強をしたい」と発言したのも療養中の継母(62)のためだけではなく、イメージアップにつなげたい意向もある。
芸能界復帰に向けては、酒井被告の個人管理事務所「Nコーポレーション」を新しい事務所として継母が管理。建設会社会長がバックアップし、損害賠償を抱えているサンミュージックが業務提携するとみられる。酒井被告も前マネジャーを迎えての再起を望んでいるようだ。3年後復帰の青写真だが「女優にせよ歌手にせよ、復帰するには準備に半年かかる」(関係者)といい、実際に動きだす時期はさらに早まりそうだ。
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