ゲストさんログイン

ウェブ検索

最新ニュース! クリックするほどよく分かる

[PR]過払いの無料弁護士相談受付中!

大前研一の辛口ニッポン応援談(前編)

2009年11月09日17時11分 / 提供:ITmedia エンタープライズ

ITmedia エンタープライズ

 もっと短期的に面白い市場はインドネシアだ。極めて有望で親日的。日本企業もたくさん進出していて、成功確率もインドや中国に比べると非常に高い。人口は2億4000万人、消費も非常に活発になってきている。スシロ・バンバン・ユドヨノ大統領が就任1期目に非常にいい政治をやったんだ。2009年8月の選挙で再選され10月から2期目に入った。向こう4、5年は安定した成長が見込めるんじゃないかな。日本企業でも現地に入って、インドネシアの人たちをマネジャークラスに登用して非常にうまくやっているところがあるけれど、年率50%で伸びている。日本じゃ考えられない。いずれインドネシアでの売り上げが国内を抜くような日本企業も出てくるだろう。

 すでにヤマハ発動機は主力工場や輸出基地などを浜松からインドネシアに移している。日本国内だとバイクはピーク時の10分の1だからね、そんなところで将来を考えていてもしょうがないわけだ。今はDaimlerになった旧三菱ふそうトラックもインドネシアでは強い。大塚製薬のスポーツドリンク、ユニチャーム、マンダムなんかもインドネシアでは強い。

●戦後の米進出の経験を生かせ

 これまで日本企業が米国に進出してきた経験が生きるのは、「コミットしたら20年やり続ける」ということだろうね。インドに対して20年コミットしてやり続けるという決意を持っている企業はまずない。みんなが行くからうちも、といった程度であろう。インドに送り込んでいる人材を見ても、本社の課長クラスだ。

 米国進出のとき、例えばソニーは盛田昭夫氏自身がやったし、ホンダでもどこでもそうだけど、米国法人のトップをやったら将来は日本法人の社長になるような人材、トヨタでいえば張富士夫氏がその例だけど、そうした人物がやってきた。

 自動車でいえばカリフォルニアからスタートして、南部に行って次に東部に行って最後にデトロイト周辺の中西部と、スムサ(SMSA、Standard Metropolitan Statistical Area、標準大都市圏)とよばれる日本でいう中核自治体みたいなところが2000くらいあるんだけど、そこを全部カバーしなければいけない。

 それをちゃんとカバーしてディーラーを設置してサービス網を拡充し、ブランドを浸透させるのに、最低15年、普通は20年かかる。こういう覚悟で中国やインドを攻略しようとしている企業があるかといえば、ほとんどみたことがない。

 ソニーは主として営業を見ていた盛田さんがアメリカに400回行ってるんだ。そのうちの何年かは家族で現地に住んでいた。そういう人が乗り込んで行って米国市場を開拓する。こうしたコミットメントがインドや中国にも、そしてインドネシアでも必要だと思うが、多くの企業はせいぜい中国で部長クラスの人間を社長に送り込んでいる程度。インドだと課長クラスというところも多く、(成長の全く見込めない)国内にくらべて明らかに過小投資だ。インドネシアだったらもっと若い人間が送り込まれる。20年かかるので、若い人を送り込むのはいいのだが、その人たちも少し成功すると転勤を命じられてしまう。国内人事制度の一環として海外人事をやる、というところが問題なんだ。

 欧州は今や人口が約5億人おり、2億5000万人の米国を凌ぐ世界最大の市場になった。しかし、日本企業のEU市場対応はだいぶ遅れてしまった。進出が早かった分、国別組織になってしまっていて、汎ヨーロピアン戦略というか、EU全体の戦略を遂行するための組織がない。国別が精いっぱいで、ドイツ会社、フランス会社……、イタリア会社あたりで力尽きてうまいくいかない、っていうのが多い。

 スポーツ用品メーカーのNikeなどは今から10年前にベルギーのロックダールというところに中央物流センターを作り、ロッテルダムで荷揚げした商品をすべてロックダールに集めてEU内なら24時間以内にどこにでも納品できるシステムを作った。
1234
関連ワード:
経営  インド  中国  大前研一  民主党  
Ads by Google
コメントするにはログインが必要です
ログインしてください
投稿

関連ニュース:経営

関連商品

become
ぼくとシムのまち 【Windows版】
5,180円
PC SHOP アークオンライン
レストラン エンパイア II 日本語版
6,880円
PC SHOP アークオンライン
ズー タイクーン 2
5,910円
コムロード オンラインストア
The Settlers 6 Rise of an Empire 日本語マニュアル付英語版
5,380円
コムロード オンラインストア

経済アクセスランキング

注目の情報
過払い金返還の無料弁護士相談!
消費者金融に払い過ぎた利息が取り返せる可能性があります
完済後もOK。返済中であれば取り立てを止めることができます
借金215万円がゼロになり、368万円戻ってきた事例も!!


弁護士相談24時間受付中

ヘッドライン

【ホンダ ステップワゴン 新型発表】写真蔵…“皆楽”がコンセプト 【ホンダ ステップワゴン...
4代目となる新型『ステップワゴン』は、これまでの低床・低重心パッケージをベースに全長を50mm、全高を45mm拡大、さらに3列目床下格納シートを採用することで室

写真ニュース

女子の争い激化!?今年のコフレは“ポーチ”にホレる! 経常収支が発表。決算は電通、博報堂DY、ワタミ、スターバックスなど240社=本日の主な予定 三越伊勢丹、NTTが減益、ケーズデンキとモスフードが増益、GMOが上方修正=10日に注目の銘柄 <都市GDPランキング>トップは東京、中国は3都市がランクイン―会計事務所
なぜ会社は給料を減らしながら増配するのか イオン、ペットボトル入り千円切る「ボージョレ・ヌーボー」 伝助 アディダスジャパン、W杯南アフリカ大会で着用するサッカー日本代表ユニフォームを発表
東芝ホームアプライアンス、衣類も抗菌するコードレスアイロン「LACOO」シリーズの新製品を発売 佐藤製薬、医療用抗ヘルペスウイルス成分「ビダラビン」配合の口唇ヘルペス再発治療薬「アラセナS」を発売 プロジェクト管理も“タイムライン”――ポートフォリオ管理もできる「Project 2010」 伊藤園、低カロリー設計の新感覚トマト飲料「トマト Diet(ダイエット)」を発売

特集

ケータイでニュースを見る
QRコード 行きの電車、帰りの電車で
livedoorニュースを読もう!
ケータイにメールを送る
livedoor サービス: