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【芸能・社会】

姉・吉永 鶴瓶 息ぴったり

2009年11月10日 紙面から

 山田洋次監督(78)の10年ぶりの現代劇で、女優吉永小百合(64)と笑福亭鶴瓶(57)が姉弟を演じる映画「おとうと」(来年1月30日公開)の完成報告会見が9日、東京・芝公園のザ・プリンスパークタワー東京で開かれ、山田監督、吉永、鶴瓶、蒼井優(24)が出席した。

 「おとうと」は、亡き市川崑監督の映画(1960年)があるが、幸田文原作の市川作品とは異なり、まったくのオリジナルとして製作した。東京で薬局を営み、堅実に暮らす姉と、大阪で芸人にあこがれて年齢を重ねてしまった弟との、再会と別れを描く。

 吉永と鶴瓶は、昨年公開の山田監督の映画「母べえ」で共演しており、息もぴったりの様子。吉永は「鶴瓶さんから小さいころの写真をもらって台本にはさみ、『この弟と育ってきたんだ』と自分でイメージしながら演じた」と笑顔で明かした。

 最後にガンで死亡する弟役の鶴瓶も「(ダイエットして)2カ月で15キロやせた」と負けずに役作り。「吉永さんから『もうやせないで。私が太るから』と言われ、幸せだった。死ぬときのシーンも、吉永さんがずっと脚をさすってくれた。ナマ足を!」と強調し、さらに目尻を下げた表情で会場を笑わせた。

 蒼井も「吉永さんに鶴瓶さんが体を支えられてるところとか、(監督から)カットがかかってるのに、ずっとやってた」と、そのメロメロぶりを“証言”した。

 山田監督といえば、国民的キャラクター“寅さん”の生みの親だが、監督はタイトルそのものでもある、劇中の弟像について「どうしようもないダメな男。二度と顔を見たくないけど、見れば許してしまうような人間」と説明。さらに「あんまり人に言えないような身内の存在。そういう人を含めて家族がある。今回も寅さんシリーズと形が似ている。はっきり自分でそう思いながら作っていた」と話した。

 吉永は「私にとって、とても大切な作品になった」としたうえで、「今日は、午前中に大変なこと(酒井法子被告の判決公判)があったみたいですが、皆さんにこの会見を報じてもらい、ぜひたくさんの方に見ていただきたい」と集まった報道陣に強くアピールしていた。

 

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