関西テレビ放送

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テレビの木

パーソナリティ写真

OA時間

毎月 第3日曜 あさ6:30〜7:00

パーソナリティ

MC:三倉茉奈・三倉佳奈
進行:石巻ゆうすけ(関西テレビアナウンサー)
毎月、コメンテーター1名と、
解説で関西テレビから1名出演
→パーソナリティコメント

2007年12月16日(日)

ゲスト

寺谷一紀


内容

アナウンサーの仕事

12月のテーマは…アナウンサーの仕事!
ニュースやスポーツ、バラエティ番組で活躍するアナウンサー。彼らは普段どんな仕事をこなし、中継や番組に備えているのか?新人アナウンサーの仕事に密着し、テレビでは決して紹介されることのない彼らの日常を紹介しました。

駐在さん便り

テレビでいう駐在さんとは、いわゆる駐在カメラマンのこと。
関西テレビでは、近畿一円で起きるニュースをカバーするために、北は兵庫県豊岡市から南は和歌山県新宮市まで8カ所に駐在さんをおいています。
駐在さんは、日々のニュースの取材の合間に、その地元ならではの話題を追っかけていたりします。そこで、普段あまり表に出ない彼らの活躍と、駐在さん秘蔵のとっておき映像を紹介します。
12月は、大津駐在の奥カメラマンです。奥カメラマンも四半世紀にわたって関西テレビの仕事を続けているベテランカメラマン。正月準備の干支作りが最盛期を迎える信楽の窯元をご紹介しました。この窯元への取材では一巡どころではなく3順目に入ったそうです。

月刊 テレビコラム

茉奈 さぁ、続いては「月刊テレビコラム」です。このコーナーはご意見番の方に現在のテレビ業界について鋭いツッコミを入れてもらうコーナーです。
佳奈 はい。今回は‘浪花のアナウンサー’こと寺谷一紀さんです。今日はどんなお話しを。
寺谷 今日のテーマはズバリ!テレビの東京一極集中について。
茉奈・佳奈 はぁ〜。
寺谷 これは良くないというお話しなんですね。
佳奈 でも、関西だと関西の番組が見れたりっていうのはありますよね。
寺谷 だけど、日本全国ね、平均化すると東京からの情報発信が圧倒的に多いんですね。またそれがね、日本の文化を結構作ってしまっている。関西から関西の良さを発信しようと思っても、なかなかそれが認められないということが実際あるんですよ。
茉奈・佳奈 へぇー!
寺谷 例えばね、大阪の街を紹介するって言うと、出てくる映像といえば道頓堀とか通天閣とかお好み焼き、たこ焼きでしょ。ものすごくステレオタイプですよね。僕もNHK時代に大阪を紹介する番組、紀行番組やドキュメンタリーで、大阪の新しい面、ね。例えばビジネスパークとか海遊館、そういうものを映像の中にどんどん入れたら、上司のプロデューサーが、「大阪のイメージと違うだろう。大阪らしい映像に差し替えなさい。」と言って、通天閣とか道頓堀の映像にその映像を差し替えさせられたことがある。
茉奈 その大阪らしいというのが、きっと東京の人から見た目線の大阪らしいになっちゃうんですよね。
寺谷 そう!そうなんですよ。
佳奈 関西のおばちゃんだったりとか…。
寺谷 そうなんですよね。これは不公平でしょ。だから、関西の良さ、大阪の良さをもっともっと全国に発信することが必要だと思う。で、テレビの影響力って怖いんです。例えばね、東京の人がそういう目線でずーっと言ってると、それが当たり前のようになるでしょ。
茉奈・佳奈 はい。
寺谷 でもね、関西が持ってる文化って素晴らしい奥の深いものがあるんです。例えばね、エスカレーターの話しをします。エスカレーターに乗る時に、大阪の人は右に立って左を空ける。
茉奈 ・佳奈はい、そうです。
寺谷 東京の人は左に立って右を空けますよね。
茉奈・佳奈 はい。
寺谷 これね、大阪方式、東京方式と仮に言います。どっちが合理的で人に優しいかわかりますか。
茉奈・佳奈 えーっ…合理的…。
茉奈 どっちが人に優しいんでしょう。
石巻 いやー…どうでしょうね。でも、東京の方が右側が追い越し車線で理にかなってるかなって気がしますよね。
寺谷 そう、おっしゃる通り。東京方式は日本の道路交通ルールをそのまま当てはめてるわけです。
(佳奈?) あっ、なるほどね。
寺谷 追い越しは右からでしょ。だけど、世界のほとんどの国々は大阪方式なんですね。
佳奈 あっ、そうですよね。大阪と世界が一緒だっていうのが大阪人の自慢なんです。
寺谷 まぁね。でもね、それはじゃぁ道路交通ルールが逆だから違うんですね。イギリスは、大阪と同じ右ハンドル…あっ、大阪って、日本と同じ右ハンドルでしょ。だけど、ロンドンもイギリスの都市は全部エスカレーター、大阪方式なんですね。
茉奈・佳奈 へぇ〜。
寺谷 というか、元々世界は、エスカレーター、この右立ち左空けがルールなわけ。
茉奈 そう、なんかこの大阪万博の時に右にエスカレーター並ぶっていう文化が入ってきたって聞いたことがある。
寺谷 という説もある。
石巻 えーっ!
茉奈 あっ、説ですね。
寺谷 いろんな説があるんですが、とにかく大阪はこれが合理的だと判断して、万博以来ずーっとこれをスタンダードにしてるんだけど、何故かって言うとね、人間の大半は右利きでしょ。利き腕で体を支える。この方が自然で安定しているし、安全だという説がやっぱり有力なんですね。だから、世界中のほとんどの国々がエスカレーターは利き腕、つまり右手で支えて立つということをルールにしているわけ。でも、石巻さんがおっしゃったように道路交通ルールから考えたら、この東京方式の方が理にかなっているように見える。だから、北海道から沖縄まで、日本のほとんどの主要都市は東京方式にエスカレーターはなってしまっている。
茉奈 はぁ〜…なんか東京…
寺谷 人間の生理にかなった大阪方式というのは、関西だけしか存在しないんです。エスカレーター以外にも例えば観光バスというのをちょっと思い浮かべて下さい。5台あるとしたら、東京のバスは1号車から先頭に来ますよね。でも、大阪のバスは5号車から来るんです。
茉奈・佳奈 へぇー!
寺谷 つまりね、先頭を見た時に何台あるか、大阪方式の方が一目瞭然、すぐ分かるわけ。
(茉奈?佳奈?)ほんとだ。
石巻 あぁ…なるほど。
寺谷 これはね、例えば狭い道でバスとすれ違う時にね、あと何台来るか分かったら、何台待とうとかそういう心の準備ができますよね。1号車から来られてごらんなさい。2台来るのか3台来るのか5台来るのかわからないでしょ。テーマパークで、あるいは旅館で、雨降りで、一生懸命誘導員の方がバスを奥の方、奥の方へ駐車場詰めようとする時に、「はい、○○バスさん5台。」って言う風にすぐ大阪方式なら言えるよね。だけど、東京方式だと何台来るか分からない。信号で分断されて、「2台」って言ってアナウンスして、あと3台来ちゃうかもしれないでしょ。
茉奈 うーん、そっか…。だから大阪の方式の方が理にかなってることも多いのに、なんとなく東京がやってることが正しいとか。
寺谷 そう!
茉奈 すごく共通してるって思われがちなんですね。
佳奈 東京のテレビが地方にも流れているから、それが正しいっていう風に地方の皆さんも思ってしまってる。
寺谷 だから…そう。本当は右に立つ方が人間の生理にかなっているエスカレーターも、本当は最終号車から来た方が親切な観光バスも、大阪方式が全国に広まらずに、東京方式が広まる。つまり、メディアの一極集中。東京からの情報発信が日本を支配している。つまり、スタンダードになってる。これは問題ですよ。
(佳奈?)う〜ん。
茉奈 そうですね。もし、そのうちね、私たち大阪はすごく大好きだし、大阪の独特の文化もすごく大好きだけど、あと何十年後かに全部が東京と同じになっちゃったらと思うとすごく怖いし寂しいので、自分たちの文化を大事に守っていきたいですよね。
寺谷 だから、関西からの全国発信、情報発信が大事なんです。
茉奈・佳奈 はい!
茉奈 頑張りましょう!
佳奈 寺谷さん、ありがとうございました。
茉奈 以上、テレビコラムでした。


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