ルポ:韓国初の砕氷船「アラオン号」(下)
- 砕氷船「アラオン号」のキム・ヒョンユル船長が、世界初の自動位置調整維持システムについて説明している。/写真=キム・ヨングク記者
操舵室にある自動位置調整維持システムは、アラオン号の自慢でもある。船の位置を表示する画面を確認しながら、進行方向をコンピューターに入力すると、船が自動的に進む。キム船長は「海外の砕氷船にはない世界初のハイテクシステムだ」と述べた。
アラオン号の内部も、ハイテク設備が網羅する研究所のようだ。メインデッキと呼ばれる船上の1階には、10-40平方メートルの小さな研究室が10室ある。水深ごとに海水を採取し、魚類や水質を調査する採水室、海と同じ条件で魚やプランクトンを育てる水槽室、海水処理室、清浄試験室、海洋音響研究室などだ。極地運営室のナム・ソンホン室長は、「海外の砕氷船は氷を割ることと物資の運搬が主な役割だが、アラオン号は砕氷のほかに、極地に関する研究も重要な役割となる」と語った。
2階から4階は研究員や船員の寝室(1-4人室)、会議室、セミナー室、休憩室となっている。突然の病気や事故に備えた応急処置室もあり、医師も一人常駐する。
アラオン号は、船底の前方に設置されているアイスナイフを使って氷を砕く。長さ10メートルのこのナイフは、先端が尖っている。キム船長は「分厚い氷を割るために、船が氷の上にのし上がることもある」と説明した。
アラオン号が仁川港を拠点としているのは、南極と北極に関する研究を行う極地研究所が仁川の松島国際都市にあるからだ。アラオン号は7日、東海(日本海)に向けて出航し、鬱陵島と浦項近海で1カ月ほど試運転を行い、運航能力や研究機器の性能をチェックする予定だ。12月初めには仁川港に戻り、同19日に南極へ向けて出港する。来年1月下旬には南極に到着し、2月初めまで第2の南極基地候補地ケープ・バークスの視察をはじめとする活動を行う。その後は、すでに南極にある世宗基地には立ち寄らず、来年3月初めにいったん帰国し、7月に北極の茶山基地(ノルウェー領スピッツベルゲン島)を訪問する予定だ。なお、活動を行わない期間は仁川港に停泊する。
仁川=イ・ドゥ記者
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