   今年3回目になるというタツノコプロの社内旅行へ一緒に行きませんか、とのお誘いを受けました。この仕事になって20年以上になりますが、このようなお誘いは初めて。すごくうれしくていくつかの予定をクリアして参加させていただきました。目的地は草津温泉。70名を超える参加で、「ヤッターマン」の舞台・国分寺から大型バス2台での出発です。
バスガイドさんの案内で旅していくなんて、なんだか懐かしい感じがするものです。でも前の晩の飲食がたたって少し身体を癒したいモードの僕は、前の方の席に座っているにもかかわらず、バスガイドさんのノリになかなかついていけません。でも後方の若いスタッフたちは“温泉クイズ”やガイドさん歌う“草津節”の合いの手などに元気いっぱい。さすがです。
途中で立ち寄ったのが「群馬サファリパーク」。乗っているバスでそのまま園内に突入、実際に放し飼いにされているトラやライオンなど間近に見ることができます。園内のレストランでランチした後は「ヤッターマン」文芸の本田さん夫妻と“オモッチャマの冒険”写真撮影に励みました。冒頭のストーリー仕立て?3枚の写真はいかがでしょうか。
大広間での宴会的夕食も温泉地気分で好いものです。アニメ「ヤッターマン」の御礼を込めて乾杯の音頭をとらせていただきました。いろんな仕事の集大成で出来上がるアニメ作品ですが、その一つ一つを支えてくれてるスタッフとの交流は、改めてチームワークの大切さを感じさせてくれます。
さすがに夜は結構寒くなりますがそこは温泉地、とにかく浴衣を羽織って草津温泉のシンボル・湯畑へ。見事にライトアップされた源泉はちょっと壮観な眺め。成嶋社長らと一緒に入ったお湯が熱いので有名な「白旗の湯」では、競争してないけど高温の湯船につかった時間は僕の勝ち、でも20数えるのがやっと。じっとしてても熱いし足の指先からたまらなくなってくる感じ。どうしてもバラエティの熱湯風呂を想像しちゃいます。
次の日は予定があったので「ヤッターマン」CPの田中さんと一緒に一足お先に帰京しました。初めて乗る吾妻線の車窓に流れて映る紅葉に、楽しい思い出を重ねながら短い旅の余韻に浸ります。タツノコプロのみなさん、素敵な時間を本当にありがとうございました。ホントこーゆー旅は次の仕事へのエネルギーになりますね。
11月7日土曜よる6時「名探偵コナン」はお待たせいたしました「こうのとりミステリーツアー(蘭捜索編)」の登場です。ストーリーの舞台、城崎温泉を訪れて謎解きに参加してくれた方もいらっしゃるでしょう。その人たちが楽しめるのは絶対ですが、行けなかった方々にもあたかも現地に行けたか、と思えるように丁寧に取材して描いた映像をじっくりお楽しみいただけますよ。まずは事件の全貌と容疑者を推理しながらお楽しみくださいね。
「犬夜叉 完結編」今週は「魍魎丸の最期」、ひと言で言って“三つ巴の戦い”です。とにかくフルスピードでいろんなキャラクターがその勤めを果たしていきます。「太陽にほえろ!」の殉職話ではないですが、とにかく毎回必見!なんとか放送を追いかけていってくださいませ。
 『アニメ村のステキな住民』13人目 今週の住民は10月に小学館を退職された植田文郎さんです。
“映画 名探偵コナン製作委員会”のチーフとして、アニメコナンのスタート時から作品全体を見渡し、指揮を執ってわれわれスタッフを導いてくれた植田さんですが、僕との最初の出会いは「ビッグコミックスピリッツ」編集部在籍時代でした。
アニメ「YAWARA!」を企画して小学館に足繁く通うようになったころ、同誌の編集長になられた植田さんに、様々な教育を受けることになったのは必然であります。もろバブルの時代で何でもありのような空気の中で、なにをして良いか、それはちょっと違うんじゃないか、など、植田さんが下す適切な判断はずいぶん勉強になりました。スタッフ中心のいろいろなイベントにも快く参加してくれたり、仕事以外の場でも相当ご一緒しましたね。
一番の思い出は1991年7月のバルセロナ取材でしょうか。翌年オリンピックが開かれる会場での「1991年世界柔道選手権大会」へご一緒しました。実は当時僕も植田さんもビールが大好き。行きの飛行機で隣になった2人はビールをオーダーし続け、ロンドン到着1時間前にそれぞれ既に13本ずつ缶ビールを空けていて、最後にもらったビールを飲むや否やそれがノンアルコールビールだと指摘、実はエコノミークラスに積んであったビールを飲み干していたのであります。なんとか別クラスからもう1本ずついただくことができ、ご機嫌な旅のスタート?となりました。
取材は全6名のチーム。その成果は見事に浦沢さんの原作に反映されていますが、TVシリーズの方はバルセロナに行ったところで放送終了、続きは4年後のTVスペシャルを待つことになります。ご迷惑をかけました。その後メディアミックス編集部に異動された植田さんとコナンシリーズでちゃんと再会。その間、仕事以外では何度もお会いしていたのですが、先述のとおりコナン映画でチームを率いていただくことになるとは、これもまた大いなる縁だと思います。本当にありがとうございました。
その発言や行動、会話の受け答えや果てはゴルフボールの飛び方までユニークな才能を見せてくれる植田さんは、例えば声優さんたちからも特別に慕われています。それはいざという時、居てくれるだけで安心感を持てるその人柄ゆえでしょうか。これからの映画パブリシティや初日イベントで、その姿を見ることができないと思うだけでなんだかさびしい気がするのは僕だけではないですよね。
実は僕はまだしっかりとした“お疲れ様会”をしておりません。今後も当然のように会えると思うしご指導も受けられると思っているからです。今は心からおつかれさまでした、をお伝えいたします。ですが、これからも懲りずにお会いできるチャンスをくださいね。写真は今年4月の初日大阪イベントにて、左が植田さん、右は小学館コミック編集局CPの都築伸一郎さん。2人ともやんちゃな大人の代表みたいですね。
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