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演歌歌手大江裕がつか作品で舞台初挑戦

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 演歌歌手大江裕(19)が、つかこうへい氏作・演出「飛龍伝 2010ラストプリンセス」(東京・新橋演舞場、来年2月3~21日)で初舞台に挑戦することが8日、分かった。つか氏といえば厳しい演出で知られるが、ウブで不器用キャラの大江君に本当に務まるのか? 周囲の心配をよそに、本人は「恐れ入りますぅ~。私のような者が、つか先生の舞台に出られるなんて本当に夢のようでございますぅ~」。あくまでマイペースに、俳優デビューの喜びをかみしめている。

 「飛龍伝」は、90年初演のつか氏の代表作。安保反対に燃える学生と鎮圧に全力を注ぐ機動隊のトップ同士が恋に落ちる物語で、これまでに5回上演。今回は黒木メイサが主演。大江は「狂犬病の裕」と異名を取る機動隊員役。残忍に学生を殺害し、最後は壮絶な死にざまを見せるという難役で、笑顔を絶やさぬいつものキャラとは正反対だ。ラブコールを送ったつか氏は「大江さんには心のきれいさが見えます。あの優しい顔がどう変化するか、とても楽しみ。死のシーンでは世にもはかない大江さんの顔もご覧いただきたい」。

 東京公演後には、広島、京都、名古屋、博多でも上演されるが、大江の出演は東京23公演中の13回限定。

 [2009年11月9日6時43分 紙面から]


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