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 ジーンズギャラリーアーカイブ

『スリムフィッツ Lot.M3002 』

2008/10/22   ジーンズギャラリー 

久々の色落ちジーンズギャラリーの更新です。

今回ご紹介するのは懐かしのスリムジーンズ、Lot.M3002。
団塊の世代の方はこのジーンズに脚を通したこと多いのではないでしょうか。

でも逆に今年あたりからスリムの流れがきていて、
「スリムジーンズはありますか?」というお問い合わせもよく頂くようになりました。


それでは往年の名品、M3002の登場です!




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バックポケットにステッチがありませんが、当時スリムジーンズはデザインジーンズとしてビッグジョンでは捉えられていて、ベーシックジーンズ(M1002やM2002)と差別化するためにステッチ無し仕様となったらしいです。

そしてピスネームも赤ではなく、シックにブラックピスネーム仕様。
これだけの変更でもガラっとまたイメージが変わるもので。





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そしてシルエットは「これぞスリム!」と言った具合。
いわゆるスキニージーンズのように全体的に脚にピッタリとフィットするのではなく、ヒップやワタリはレギュラーフィットに近く、ひざ下から適度なテーパードがかかっているカッティング。

日本人体型に合わせて考えられているので、一度脚を通すとまたこれが欲しくなるという魔法のフィット感。




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印字も消えかけていますが、ラベルも初期のもので、70年前後のものだと思われます。
このヤレ感がたまりません!





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これがベーシックラインと分けられたブラックピスネーム。

ただし当時はそれほどキッチリと分けられていたわけではなく、スリムでもバックポケットにステッチのあるものや、赤のピスネー厶のものも時々見つかります。





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インサイドネーム。

防縮加工を施したサンフォライズドの文字。
生地がアメリカ製であるという FABRIC MADE IN USAの文字。
そして何より「スリムフィッツ」という概念がこめられています。

ビッグジョンは「フィット感」ということに非常にこだわりを持ってジーンズを作り続けており、当時のジーンズを見ても、その思いがこのネームひとつを見てもわかると思います。





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そしてスリムなのに耳が!

これも当時は明確な指定がなかったので、両耳のもの、片耳のもの、脇割のもの、いろいろなパターンが見受けられます。


当時、「スリムジーンズを穿いたことがない」という方も、これを穿くとずっとスリムジーンズを穿き続けたという逸品です。


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『 Lot.M5002 オーバーオール 』

2008/07/25   ジーンズギャラリー 

最近、オーバーオールのお問い合わせを各方面からいただくことが時々ありまして、「そういえば資料庫に古いオーバーオールがあったな〜〜」と思い出し、探してきました。

それがこのM5002!

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一般に思い描くオーバーオールよりもかなり細身のシルエット。
ヒザのあたりなんか結構絞ってますよね。





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バックポケットもイイ感じ!
アタリの出方も強く出ていて、なかなかの面構えを見せてくれています。






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ビブポケット。
よく見ると、ビッグジョンのトレードマークであるホームベース型の形になっているという。
真実はどうかわからないですが、たぶん狙ってこの形にしたんだと思います。




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ストラップ。
経年変化で色合いもシブイ!!!!
もちろんオリジナルです。






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右脚横に付くスケールポケット。
その名のとおり、定規などを入れて作業するためのもの。



最後に紙ラベル。


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ん〜、結構印字が見えなくなりつつありますねー。
W26インチ。ボーイズサイズです。




最近では雑誌でも見ることの多いオーバーオールジーンズ。サロペットジーンズとして女性誌でもよく見かけます。

ビッグジョンファクトリーストアに行った時にも、サロペットジーンズを探している女性の姿をチラホラ見ましたし、最近は新聞社の取材もありました。




そして僕も先日、ビッグジョンのヴィンテージオーバーオールを購入しました。
これがなかなかの色落ちをしてるんですよ♪


ビッグジョンのオーバーオール、キテます!!!!!

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『 BJの名品・日本の名品 Lot.M1002 』

2008/02/08   ジーンズギャラリー 

最近M1002を取り上げていることもあり、その流れで今日はビッグジョン社内資料品、ヴィンテージのM1002をご紹介したいと思います。

Lot.M1002〈Western Jeansラベル〉1965〜1972年の間に製造か?



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このラベルのM1002で古着市場に出ることはほとんどなく、今となっては日本国内でも現存しているのはかなり少なくなっているのではないでしょうか。いびつな感じが非常にいい感じ。

全体画像。


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こうしてみるとやはりこの当時結構細身のストレートだったんですね。
色落ちもほんのりブルーで、いぶし銀的な縦落ち具合を魅せてくれています。




Western Jeans 紙ラベル。


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BIG JOHNの最初期ラベルです。
BIG JOHNというとベースボールマークのラベルのイメージが強いと思いますが、一番最初は黒文字でシンプルなデザイン。




インサイドネーム。


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クラボウさんと日本製デニム生地「KD8」を開発する1972年までは、アメリカからデニム生地を輸入して国内で縫製していました。なのでこの頃はデニムはアメリカ製ということで「INDIGO DENIM MADE IN U.S.A」の文字があるわけです。





バックポケット。


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BIG JOHNらしい面構えです。非常にかっこいい。
ちなみにピスネームはレーヨンなので、くるりんと丸まり、色抜けもします。
それがいい味だすんですわー。



リベット。


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この時代はまだ手の切れやすいリベットの型。
今では危なくて使えないですね。





僕も数本M1002を所有しているのですが、このラベルのM1002はまだ持っていないんですよ。このラベルのデニムジャケットは2着あるんですが、ジーンズがなかなか見つからない。。。

時間が経てば経つほどこのジーンズはこの世の中から姿を消していくわけで、どうにかして見つけ出したい逸品ですね。

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『日本の伝説の名品!Lot.M4002ベルボトム』

2007/09/29   ジーンズギャラリー 

最近は70年代ブーム再来なのか、雑誌等でベルボトムに関しての記事を
よく目にするようになり、徐々にキテるような気配をビシビシ感じています。

ん?ベルボトム?
そうそれはビッグジョンのお家芸と言ってもよいでしょう。
1971年(まだ僕は生まれていません)にビッグジョンから
「M4002」という名品が日本に誕生しました。
それが今回ご紹介するベルボトムです。

団塊世代の皆様には懐かしく思えるのではないでしょうか?
逆に当時リアルタイムに経験していない僕らにとっては新鮮に見えてきます。
色の落ち方も非常に綺麗ですよね。


当時は紙ラベル。そこにはおなじみのベースボールマークが入っていたのですが、
何回か洗濯すると破れていき、ついにはこのように全てなくなってしまうのです。。。

ラベルを縫い付けていた糸だけが今ではそれを物語っていますね。

そして前後に付けられた貼りポケットです。

この感じがレトロっぽくて、そして今っぽい!
ちなみに通常のジーンズを「ファイブポケット」と呼ぶのに対し、
このような4つの貼りポケットのジーンズを、「フォーパッチ」と呼ぶこともあります。

むき出しボタンが特徴のフロント。

これもまたベルボトムらしいディテールですね。
個人的には前立てがあるよりもボタンが留めやすい気がします。

ボタン部分をアップして見てみると、数十年を経た証がそこにはありました。

緑青が発生し、時の流れをビシバシと感じます。
古着ならではの味ですね。

現在は「MH402B」がこのM4002の後継となっており、
根強いファンに支えられ今年で誕生から36年を迎えました。

最後に、すごく余談になりますが、うちの父も昔、若いころにこのジーンズを穿いていて、
このボタンむき出しのベルボトムを見ると、松田優作よりもうちの父を連想してしまいます(笑)
それくらい当時は一世を風靡したジーンズだったのだと思いますね。

ちなみに僕はボタンフライとジッパーフライ合わせて3本ほど所有しており、
やっぱりフィット感が素晴らしくイイです!! 足を通すだけで今のジーンズには
なかなか感じることのない空気感を肌で体感することができます。

またこのジーンズについては、機会があれば紹介したいと思っております。
ベルボトムになかなか挑戦することがなかった方に、今年是非お勧めしたい究極の1本です!

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