首都圏放送センター

2009年11月8日 23時45分更新

私立高校の学費支援を訴える


神奈川県内の私立高校の生徒や保護者らが横浜市で集会を開き、不況の影響で授業料の支払いが厳しくなっているとして、財政的な支援を訴えました。

神奈川県では、公立高校の全日制の定員を中学校を卒業する生徒の6割と定めているため、家計に余裕がなくても、授業料が高い私立高校に通っている生徒が数多くいます。
こうした現状を知ってもらおうと、県内の32の私立高校の教師や保護者らで作るグループが集会を開き、およそ400人が参加しました。
神奈川の私立高校の授業料は、平均で年間42万円で、公立高校の3倍以上かかることから、保護者や生徒からは、授業料の支払いに苦労している現状が報告されました。
母親の1人は、「2人の子どもを私立高校に通わせていて毎月10万円の学費がかかる。子どもはアルバイト、私もパートで働いているが家計は苦しい」と訴えていました。
政府は来年度から高校の授業料を実質無償化し、私立高校に通う生徒にも国公立の高校の授業料と同じ額の支援金を支給する方針ですが、参加者からは、私立高校に対する支援を拡充してほしいという意見が出ていました。
集会のあと、保護者は「経済的な理由で学びたくても学べない生徒が出ないようにしてほしい」と話していました。