先日、岐阜県から引越しをされた方から次のような質問を受けました
「
にごはち」とは、どういうこと(意味)ですか、との問いに、次のように回答しました
「正確ではないけれど、『だいたい』という意味でよくつかいます」と・・・・
好い加減(よい程あい)、いい加減(ほどほど、適当)な仕事をするという使い方や
「体を成す(それらしい体裁になる)」という意味合いとよく似ていて
ほどほどや
適当は、完璧主義や潔癖症の方には受け入れられない言葉ではあります
しかし、仕事が完成していないが、だいたいできたから明日にしよう、などと怠惰な気持ちと
その言葉の裏には、相手をいたわる気持ちも少なからず含まれているのかもしれません
私たちは、TVや新聞などを通じて共通語なる言葉で情報を得ています
しかし、TVの地方版などを視聴していますと
その地域独特のいいまわしや言葉、イントネーションなどが使われ
他の地域のものから見ると判らない場合がありますが、番組自体に温かさを感じます
さて、問題の「二五八(にごはち:だいたい)」にもどりますが
なぜ二五八が大体(だいたい:おおよそのところ)なのでしょうか
「2X5=8?(10)ということから、正確でないだいたい、そのくらい」といわれる方もおられます
が、「広辞苑」にも掲載されてなく、残念ながら辛草蔵書だけでは語源はわかりませんでした
滋賀県の八日市市(2005.02に合併後:東近江市に呼称変更)において
「二五八祭」という催しが、行われています
その昔、
“2”と“5”と“8”のつく日に市
(いち)が立ったことから、実施されているもののようです
そのことと関係があるのかわかりませんが、おもに滋賀県内で、使われている方言のようです
組織の全国大会などに参加すると、共通語に混じってそれぞれの地方の言葉が飛び交います
編集子の経験からしますと、「〜さかい」などは、強烈な印象で相手方に存在感を与えるようです
引越し会社のコマーシャルではありませんが、その人(もの)を強く印象付けます
使い方を誤ると、その場の雰囲気を壊したり、相手を傷つけたり誤解を受けたりします
注意しなければならないと思いますが、逆にその場を和やかにすることもあります
方言は、その地方の文化であり、生活の匂いでもあります
情報が世界的規模で駆け巡っている時代、均一化になりがちな社会において、『方言は』
独自性・地方色を出し、その存在を示すものの一つとしても、大切にしたいものです
ここに、普段編集子がつかっています(使っていた・理解している)方言をいくつかあげてみました
いかい(大きい、でかい) |
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いっせつ(いつも、しょっちゅう) |
いぬ(帰る=さようなら:さいなら) |
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うい(相手に悪い;申し訳ない)「――ことで」 |
おおきに(ありがとう) |
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おきばりやす(ごくろうさま) |
おしまいやす(もう仕事を片付けなさい=夕方の挨拶) |
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かまへん(かまわない:了解) |
きばる(頑張る)「ようきばるな〜」 |
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きやはる(〔目上や親しくない人などが〕来られる) |
〜さかい(〜から)「ほれやさかいに、元気なんや」 |
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せんぐり(何度も) |
だんない(気にしないで) |
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ちびたい(冷たい) |
〜で(〜から)「働くだけのお仕事やでな」 |
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にごはち(だいたい)「まー――、ぼちぼちですわ」 |
ひどい(すごい)※褒める場合もある |
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ほっこり(〔仕事を終えて〕やれやれ:うんざりする) |
ほな(では)「――時間です、行こかー」 |
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ほやほや(そうだそうだ) |
もらう(いただく)「お嫁はんをもらう」 |
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〜やす(〜なさい)「おきばりやす」「おしまいやす」 |