韓国を狙うロシアンマフィア(上)
韓国の暴力団と連携し、ズワイガニやスケトウダラも取引
ロシアの首都モスクワにある共同墓地。ここに、レザーのコートとストライプ柄のスーツを着たくわえタバコの大男たちが集まった。普段はめったに姿を見せない、ロシアンマフィアのボスたちだ。
彼らがこの場所に集まったのは、ロシアンマフィアの重鎮ビチェスラフ・イワニコフ(69)の葬儀のためだった。イワニコフは旧ソ連時代に犯罪組織を結成し、1990年代初めに米国へ亡命、ニューヨークで犯罪組織を作った。97年には殺人容疑で10年の刑を受けたが、04年にロシアへ送還、釈放された。今年7月、イワニコフはモスクワのレストランに現れたところを銃撃され、入院していたが、最近死亡したという。この事件を機に、ロシアでは派閥間の報復合戦が激化するものと予想されている。培材大の韓鍾万(ハン・ジョンマン)教授は、「ロシアンマフィアはソ連時代に全盛期を迎えた後、衰えたかのように思われているが、実際はソ連崩壊でさらに勢力を増している」と主張した。韓教授は、韓国唯一のロシアンマフィア研究団長として知られる。
韓教授によると、ロシアンマフィアは約300の組織があり、構成員は1万2000人に上るという。このうち10%が、世界を舞台に暗躍している。これに警護・警備会社を含めると、約10万人にまで膨れ上がる。
ロシアンマフィアは80年代中盤に組織化された。ボスは大体において「シロビキ」出身だ。シロビキとは、KGB(国家保安委員会、現在のFSB)や内務省のような武力組織出身者のことを指す。これらの人物が私的な欲求を抱き、犯罪組織を結成したというわけだ。ロシアンマフィアは、ボスを中心にした「クリーシャ(屋根)」と、構成員を中心とした「ブリガーダ(行動隊員)」という構造からなる。当初はイタリアンマフィアとは異なり、利潤だけを追求していたが、大型事業や利権の争奪戦が増えるにつれ、現在のように変化していった。90年代に入ると組織を拡大し、白昼に街中でロケット砲攻撃を行い、機関銃まで用いるようになった。マフィアは弱い者に狙いを定める。92年だけで一人暮らしの高齢者1000人を殺害したという。高齢者が持つ不動産を奪うためだ。
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