護衛艦に非のないことを報道しない大手マスコミたち――「くらま」衝突事故
2009年11月06日11時18分 / 提供:PJ
【PJニュース 2009年11月6日】10月27日に関門海峡で発生した海上自衛隊護衛艦「くらま」と韓国コンテナ船「カリナスター」の衝突事故に関し、その後の調査で「くらま」に何ら落ち度のないことが明らかになった。
事故発生の現場となった海峡を航行するにあたって「くらま」は、総員配置で見張りを行っており、狭い海峡を航行するために必要な安全管理措置をとっていた。衝突の寸前には逆進をかけて停止を試みており、さらに可能なかぎり右方向へ回避している。つまり取り得るすべての回避手段を講じており、法的にも違反はない。
まったくの「もらい事故」だったにもかかわらず、マスコミは当初「くらま」に非があるかのごとく印象付けようとし、どうやら「くらま」に非を問うのは難しそだという情勢になると、今度は関門海峡海上交通センターの誘導ミスを印象付けようとする報道に変化していった。
もし「カリナスター」が「くらま」に衝突していなかったら、そのまま陸地に突っ込んで自爆していた。そのような事態になれば被害はさらに大きくなり、場合によっては関門海峡の封鎖を余儀なくされていたかもしれないのだ。
繰り返すが、今回の事故は「カリナスター」側に起因するもので、「くらま」には何ら非はない。このことは、各マスコミが承知しているはず。
さすがに「くらま」に責任を押し付けようとする論調は鳴りをひそめたが、関門海峡海上交通センターが、なくとなく「誘導をミスったんじゃないの」と言いがかりをつけられたまま、関連報道が立ち消えになっている。
もし護衛艦か関門海峡海上交通センターのどちらかの責任だったら、いつまでも執ようにバッシングしていたはずだ。なのに、どちらの責任でもないと分かったら、まるで事故そのものがなかったかのように、触れようともしないのはどういうわけだろう。
それから余談ながら、今回の事故の衝撃で「くらま」の艦首が激しく損傷したことに関して、軍艦である護衛艦が弱すぎるのではないかと疑問の声が少なくないようだ。
軍艦だから、おそらく大昔の「装甲艦艇」のイメージが根強いのだろうと思量される。
至近距離で砲撃戦や魚雷戦を展開した時代には、砲弾や魚雷の直撃に耐え得る装甲を施す必要があった。しかし、時代は変わって、今は水平線の彼方から、あるいは航空機や陸地からでも対艦ミサイルが飛んでくる時代だ。堅い装甲で鎧のように固めること自体に意味が薄れているばかりでなく、装甲を施すことで艦の重量が増して動きが鈍重になってしまうデメリットのほうが大きい。
軽快に動ける艦にミサイルに対抗し得る装備を施すほうが、鎧を着るより効果的に防御できるのだ。
もちろん軍艦だから必要最小限の防弾は施してあるけれども、艦首部分にはその必要がない。コンテナ船と衝突した衝撃で大破してしまうのは、仕方のないことである。【了】
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繰り返すが、今回の事故は「カリナスター」側に起因するもので、「くらま」には何ら非はない。このことは、各マスコミが承知しているはず。
さすがに「くらま」に責任を押し付けようとする論調は鳴りをひそめたが、関門海峡海上交通センターが、なくとなく「誘導をミスったんじゃないの」と言いがかりをつけられたまま、関連報道が立ち消えになっている。
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軍艦だから、おそらく大昔の「装甲艦艇」のイメージが根強いのだろうと思量される。
至近距離で砲撃戦や魚雷戦を展開した時代には、砲弾や魚雷の直撃に耐え得る装甲を施す必要があった。しかし、時代は変わって、今は水平線の彼方から、あるいは航空機や陸地からでも対艦ミサイルが飛んでくる時代だ。堅い装甲で鎧のように固めること自体に意味が薄れているばかりでなく、装甲を施すことで艦の重量が増して動きが鈍重になってしまうデメリットのほうが大きい。
軽快に動ける艦にミサイルに対抗し得る装備を施すほうが、鎧を着るより効果的に防御できるのだ。
もちろん軍艦だから必要最小限の防弾は施してあるけれども、艦首部分にはその必要がない。コンテナ船と衝突した衝撃で大破してしまうのは、仕方のないことである。【了】
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