ビニール(手前)が目印として置かれている女性の頭部が見つかった現場=7日午後5時36分、広島県北広島町、森井英二郎撮影
島根県立大(同県浜田市)総合政策学部1年の平岡都(みやこ)さん(19)が行方不明となり、広島県北部の山中で平岡さんの遺体の頭部が見つかった事件で、島根、広島両県警の合同捜査本部は7日、顔面に殴られた跡があったと発表した。捜査関係者によると、顔面はうっ血しており、死因は絞殺の可能性が高いという。捜査本部は、犯人が平岡さんを殺害後、遺体を鋭利な刃物で切断して捨てたとみている。
捜査本部の発表によると、7日の司法解剖の結果、死後1、2週間で、平岡さんの行方がわからなくなった10月26日から31日の間に死亡したとみられることが判明したという。平岡さんの顔面には皮下出血と筋肉内出血が認められ、生存中に殴られるなどした痕跡があるという。
また、捜査関係者によると、殴打跡から犯人は素手で、かなり強く執拗(しつよう)に殴ったとみている。殴打跡などに、犯人の皮膚の一部や汗が付着していないか調べる方針。
この関係者は、頭部の切断面などから、犯人は鋭利な刃物を使ったと説明している。簡易の薬物検査も実施したが、これまでのところ平岡さんの遺体に睡眠導入剤などの反応はないという。
同本部は7日も、遺棄現場や浜田市につながる国道などを約200人態勢で捜索したが、遺体のほかの部分や、平岡さんの携帯電話など遺留品は発見できなかった。8日朝から引き続き捜索する。
平岡さんの遺体は頭部が切断され、広島県北広島町の臥竜山(がりゅうざん)の山頂付近で6日午後、見つかった。浜田市中心部から直線距離で約25キロあり、犯人は車で移動したとみられている。