「日本シリーズ・第6戦、日本ハム-巨人」(7日、札幌ド)
日本ハムのダルビッシュ有投手(23)が第7戦で先発することが6日、確実となった。第2戦で左臀部(でんぶ)の痛みを我慢しながら力投。その後の経過は順調で登板が可能と判断された。エースが再登板するには第6戦での勝利が必要不可欠なだけに、先発予定の武田勝投手(31)はエースにつなぐために全力を注ぐことを誓った。
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札幌へ移動したダルビッシュは、合宿所で筋力トレーニングに励んだ。第2戦で7三振を奪うなど6回2失点と好投した後は「肩回りに、多少張りが出た程度」と中垣チーフトレーナー。体に負荷を掛けないトレーニングをこなし、疲労回復に努めてきた。
梨田監督が「来年の開幕に影響が出るようだと困る」と話すように、ダルビッシュの状態を考慮しながら第7戦での登板を検討してきた。慎重に慎重を重ね、経過を見ていた首脳陣。その結果、再登板を決断した。変化球も交え、約40球を投げた5日のブルペン投球を見守った吉井投手コーチは、「昨日の感じやったら(第7戦は)たぶん行ける」と話した。
第7戦での先発についてダルビッシュは「何とも言えないですね。やるしかないというか、自分の調子が…」と多くを語らなかった。それでも、第2戦の登板後は、張りこそ出ているものの、状態は悪くないようだ。
エースにつなぐ-。第6戦の先発が有力な武田勝は、強い気持ちで言い切った。第1戦では敗戦投手になったが、「負けたら終わり。とりあえずできることをやって後ろにつなぐことしか考えてない」。もちろん、武田勝以外の投手、野手らチームメートも同じ気持ちだ。
第6戦でのダルビッシュのリリーフ登板については、梨田監督が「オレが考えている以上に万全じゃない。あした(第6戦)は絶対にない」と否定した。「みんなでやれば何とかなる」とダルビッシュ。仲間がバトンを渡してくれることを信じ、最後は自らの手で日本一の栄冠をつかむ。