【テヘラン=吉武祐】イランで米大使館占拠人質事件の発生30年を記念した反米デモが行われた4日、デモ会場の周辺で、テヘラン大に留学中の日本人男子大学生がイランの治安当局に拘束されたことがわかった。在イラン日本大使館が6日、明らかにした。大学生は5日に釈放され、大使館に保護されたという。
4日、反米デモの会場近くで、改革派が呼びかけた反政府デモも同時にあり、テヘラン大学でも学生が抗議行動を敢行。大学生は無関係だったが、反政府スローガンを叫ぶ改革派学生グループの近くにいたため、一緒に拘束されたとみられる。
イラン当局は、6月の大統領選後に抗議行動が続く中、外国メディアに対し、許可された行事以外の街頭取材を禁止。反政府デモの様子が国外に伝わることに神経をとがらせている。4日は、AFP通信のイラン人記者も拘束されている。