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2兆5千億円「たいしたもんだ」7日の鳩山首相

2009年10月7日21時47分

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 「すみません、お待たせして。失礼いたしました」

――よろしくお願いします。

 「どうぞよろしく」

 【補正予算の見直し】

――今朝、総理が8合目と述べた補正予算の見直しだが、各省庁からこれ以上の見直しは難しいという声が出ているほか、自民党からは地方経済に対する影響があるという指摘も出ている。さらにどの程度の上積みを目指し、また確定させるというお考えか。

 「これはまあ、私どもがね、選挙の時にも、申し上げてきた大きなテーマでね、やっぱり今まで無駄遣いというものを放置してきたと。その無駄遣い、ある意味で補正予算の中に極めて多く存在しているんじゃないかと。したがって、まずは補正予算の中で無駄遣いは無くそうということで、各省庁全力を挙げてくださってると。私はその中で2兆5千億積み上げたことも、たいしたもんだと思います。今まではこんなことなかったですから、こういうことを初めてやったということは、私は国民のみなさんが評価をしていただきたいことだと、そう思います。ただ、当然、役所のみなさん方からすればこれ以上無理だと、いろんなお気持ちもあると思いますが、さらにご努力を願いたいと、そう思っています。しかしそれは無駄遣いをこれからもっと有効なことに使う、ある意味での原資にするわけですから、経済的なことでダメージが与えられないようなことにするわけで、まあ、それこそ経済に大きな影響がある話であれば決してそれは無駄な予算だとは思いません。むしろ無駄だと申し上げているのはそのことが経済に必ずしも大きな影響を与えることではないと、だから切るんだと、そしてもっと経済にプラスの影響を与えるようなものにしっかりと予算を組んでいこうではないかと、将来はと。こんな思いでやってますからね。ご理解を願いたいと思います」

 ――程度と時期については。

 「時期はですね、これはやはり来年度の予算の問題もありますから、やはり来週には結論を出さなければいけないというペースでお願いをしたいと、そう思っています。さらに、従って8合目と言いましたから、あと2合がんばってもらいたいと、そのぐらいの額を期待したいなと思います」

 【臨時国会】

 ――国会について、今日官房長官らと協議していたが、方針は固まったか。また亀井静香金融担当大臣は、借り入れの返済の猶予や郵政株式の売却凍結といった法案を提出したいとの意向だが、どう受け止め、どう対応をとるか。

 「はい、臨時国会に関しては今、官房長官を中心に、どのような形にするのかと、そこにどのような法案というものが必要なのかということも含めて、今日も検討いたしました。ご案内の通り、参議院の研修会が昨日今日ございましてですね、党の役員体制も整ったわけでございまして、今度は党と政府との間で協力をし合いながら、いかにこの次の臨時国会を開いてうまく運営していくかということを決めてまいりたいと思っています。従って党の役員が決まりましたので、これからできるだけ早い時期に党との間でしっかりと議論を進めて、また、政府の中ではかなり議論して参りましたから、すりあわせて結論を出して参りたいと、そんな遠くない時期に結論を出して参りたいと思っていますが、これは今、官房長官が必死にやっていただいているところであります」

 ――亀井大臣の。

 「亀井さんの、亀井金融担当大臣が私のところに来られまして、例のま、モラトリアムという言い方をすること自体がいかがなものかという思いはありましたけれども、ご案内の通り、中小企業は大変厳しいという現実の中で、雇用も今いったんこの下げ止まりしたかに見えるけれども、さらに悪化する可能性があると、悪くなる可能性があると。従って今のうちに、しっかりとした中小企業の対策を打つべきだと、そこに関しては金融庁とそれから経済産業省との間で今しっかりとすりあわせをしていると、私なりに十分なものができるんではないかという担当大臣からの話がありましたから、しっかりお願いしますと申し上げた程度でございます」

 【インド洋の給油問題】

 ――インド洋の給油問題だが、政府の中でも異なった意見もあるようだが、延長という選択肢もあるのか。総理は先に単純延長はないとおっしゃったが、単純延長はどういったことを指すのか。

 「言葉通りに受け取っていただきたいと、思っていまして、ええ、単純にこの給油活動を延長するということは考えないということであります。私どもは、やはりこの給油をしない代わりにアフガニスタンでこういうことをやってあげますよと、いうような考え方で行動したくはない。そうではなくて、すべてアフガニスタンのために日本がどういう役割を果たすべきか、あるいは国際社会に、もっと日本がしっかりやってるなと認めてもらえるような、あるいはふさわしい活動は何かということをいろいろと調査をしているところでありまして、その中で最終的に答えを出したいと。従って今、単純にもう時期が来たから延長しますよというような形の給油の延長は考えていないということであります」

 【温暖化問題についての閣僚委員会】

 ――先ほど、閣僚委員会が終わったが、総理はどういった指示を出したのか。また官房長官からは実動部隊をという話があったが、具体的にどういう対応をとる考えか。

 「私から申し上げたのは、まず私が国連で気候変動に対してかなり大胆な、90年比でありますが、2020年までに25%、温暖化ガス削減すると、そういうメッセージを出しました。私はこれは産業界にとってもむしろチャンスだと考えてもらいたいと、そう思っています。従ってそれをどうやって実現をしていくのかというのが大変大きなテーマになるわけです。一方でいろいろと、こういったことを実現するためにはコストがかかりますよというような話が一時でてましたけれども、果たしてそれが正しいのか、もう一度しっかりと計算し直した方がいいだろうということで中期目標をまず実現するための行動をどうするべきかという部分と、それから今まで出てきたコスト計算などをモデル分析、しっかりもう一回やり直してもらいたいと。そして正確なデータというものを国民のみなさんに示す必要があるだろうと、そのことによって我々の国、一体となってね、世界に大きな大胆なメッセージというものを伝え切ることが必要ではないかということを申し上げて、従って、もう一つは鳩山イニシアチブといういわゆる途上国支援ですけれども、それを行うための検討チームをしっかりとやってくださいと、その二つの検討チームというものを作っていただきたいと。そのことが時間的な制約というものも12月の半ばにコペンハーゲン、いわゆるCOP15てのがあるもんですから、そこまでにメッセージを我々は作らなきゃいけない。そのメッセージを出すための段階として、検討チームに申し訳ないけれども、10月いっぱいこれ、中期的な、中間段階で結構ですけれども、中間報告をまとめていただくようにという指示をいたしたところでございます。え、長くなりますけれども、ラスムセン・デンマークの首相とコペンハーゲンでお会いした時にも、この話、気候変動の話ばかりになりまして、やはり日本の大胆な発言に大変に感謝していると、それからコペンハーゲン成功させるために、デンマークと日本が連携をとってアメリカや中国に対しても協力してもらえるような体制をつくろうじゃないかという話をしました。それを方向性を確認していくためにも、導いていくためにも、すなわち日本がリーダーシップをとるためにも、この検討チームがしっかりとね、議論をしていただくことが何より大事だということで、強いお願いをしてきたところであります」

 ――それが実動部隊ということか。

 「うん、それを行うための実動部隊というものを、これは現実問題として副大臣クラスでがんばっていただくと、タスクフォースというものを担っていただくと、さらには有識者の方々にも加わっていただくということを考えて、気候変動問題、地球変動問題に詳しい方々のお力を積極的にいただこうということでございます」

 【普天間基地問題】

 ――今日、中山義活首相補佐官が普天間基地の問題について、「絶対マニフェストを変えちゃいけない。そんな石頭で総理はやっていない」と述べていたが、総理自身この普天間の問題について、マニフェストを時には変更することもやむを得ないとお考えか。

 「私はマニフェストというものは、それは国民との約束事でありますから、基本的にそれを守ることが大事だと思います。一番大事なことはしかし、国民のみなさん、特に今度普天間の話になれば、沖縄の県民のみなさんの気持ちというものがある意味で一番大事だと思います。沖縄の県民のみなさんと、日本政府の考え方と、それからアメリカ政府、日米で合意した、という前提がまず一つあるわけですから、その前提のもとで沖縄の県民のみなさんにも理解をし得るような形というものが作れるかどうかというのが一番大きな問題だと思います。ただやはり、我々がマニフェストで最初に申し上げたことというものは、当然、それは一つの約束でありますから、そういう方向を目指していくという気持ちを簡単に変えるべきではないと、今でもそう思っています。それは時間の問題、時間というファクターによって変化する可能性は私は否定はしません」

 (秘書官「はいありがとうございました」)

 【2次補正】

 ――2点あるが、補正見直しで、もっと経済にプラスになるように組み替えていこうと述べていたが、臨時国会で2次補正を出す予定があるか。また明日、神奈川と静岡で参院補選の告示を迎えるが、それに向けた意気込み、自身で応援に行かれるか。

 「はい、私どもはこの次の臨時国会にそういった形での補正を組むのはなかなか難しいと、そのように考えております。今もうすでに10月になっておりますから、しかし来年度というのはまた、来年の4月ということになれば時間がありますから、それまでの間、どのように経済というものをつないでいくかという議論は必要だと思います。しかし、なかなか次の臨時国会それほど長い期間は取りにくいという状況の中で、すなわち本予算の議論もありますから、そのような中で、どのような形をとっていくかということは工夫しないといけないと思います」

 【参院補欠選挙】

 「それから、参議院の補欠選挙などがですね、行われると、私どもはまずこれは必勝態勢で臨んでいくということでまいりまして、菅副総理にはまず明日からがんばってもらいたいとそう思っておりますが、まあ、こう党一丸となって勝利をつかんでいくと、その勢いの中でね、国民のみなさんの期待に応える政治というのをさらに行えるように、行っていけるようにして参りたい。すなわち、やはり補欠選挙の意味というものは大きいと、やはり最初の選挙っていうことにもなるわけですから、必勝態勢で臨んでいきたいと思います」

 (秘書官「はいありがとうございました」)

 ――総理自身が応援に行かれることは。

 「今まだ考えてはおりませんが、必要に応じて私も向かうことができればなと、そのようには思っています」

 【党役員人事】

 ――党役員人事が発表されたが、今月末の参院補選、来年の参院選に向けてこのシフトの狙いは。

 「このシフトの狙いは、小沢幹事長に聞いてください。それは私が知るところではありません。ただ、いいシフトを作っていただいたな、と、そのように感謝しています」

 (秘書官「はい終わります。どうもありがとうございました」)

 【台風、引っ越し】

 ――台風が近づいており、国民の安全がおびやかされる可能性もある。総理はいつくらいに公邸に入りたいとのめどはあるか。

 「はい、まだ公邸の準備が必ずしもできあがってる状況ではありませんが、できるだけ早く、公邸に入りたいとは思っています。ていふう、台風に関して申し上げればこの台風18号、大変強い台風であります。我々とすれば、政府としていわゆる、情報を共有して、国民のみなさんに迅速にまず情報をお伝えする、迅速に対応するということが望まれておるわけですから、そのための連絡室というものを作り上げたところでして、当然のことながら注意は怠りなく、行動していくことは必要だと思います。私も当然のことながら、この台風に限らない話でありますが、常にそういった意味で迅速に対応できるような環境は整えてまいりたいと思います」

 (秘書官「はいありがとうございました」)

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