広島山中に女性の頭部　島根の不明女子大生か

　六日午後一時四十五分ごろ、広島県北広島町東八幡原の臥竜山（一、二二三メートル）山頂付近で、キノコ狩りをしていた男性（５９）が若い女性の頭部を見つけ一一〇番した。広島、島根両県警は、顔の特徴から十月二十六日夜以降、行方不明となっている島根県立大一年平岡都さん（１９）＝島根県浜田市＝の可能性が高いとみて身元の確認を急ぐ一方、死体損壊、遺棄の疑いで捜査を始めた。　

　広島県警捜査一課と山県署などによると、見つかったのは二十歳ぐらいの女性の頭部で、セミロングの茶系の髪。腐乱はなく、死後あまり時間はたっていないという。目立った外傷はないが、切断されたとみている。県警はＤＮＡ鑑定で身元確認を急いでいる。

　現場は、臥竜山入り口から約四・五キロにある車両転回場の約十メートルがけ下で、落ち葉の上で見つかった。広島、島根県境付近の西中国山地国定公園内で、近くには観光地の八幡湿原がある。平岡さんが最後に目撃された浜田市内からは直線距離で約二十五キロ南。

　県警は七日朝から、八十人態勢で現場付近を捜索する。

　島根県警浜田署によると、平岡さんは二十六日午後九時十五分ごろ、浜田市内のショッピングセンターで、アイスクリーム店のアルバイトを終えて退店後、連絡が取れなくなった。同時刻ごろ店を出る平岡さんが防犯カメラに写っていた。平岡さんは二十八日に同店を辞めて、翌日から別の飲食店でアルバイトをする予定だった。

　平岡さんは香川県坂出市出身で大学近くの寮暮らし。母親は二十七日午後五時半ごろにメールを送信したが返答がなく、寮に連絡。二十六日に帰宅していないことを知り、二十八日午後に浜田署に捜索願を届けた。同署は今月二日に公開捜査に踏み切った。