鳥取サギ女　８畳ゴミ部屋で土佐犬飼う

　鳥取市の元スナックホステス（３５）＝詐欺容疑で逮捕＝の知人男性が相次いで死亡し、遺体から睡眠導入剤が検出された事件で、新たに男性２人の変死が６日、明らかになった。この女と接点のある男性の不審死は５件目。女は睡眠導入剤「ハルシオン」を大量に所持し、アパート内の住民にも配る一方で、８畳の狭い部屋内で土佐犬を飼うなど異常とも思える行動が判明。百数十万円の借金があったことも分かり、鳥取県警は変死した男性らとの金銭トラブルについて調べを進めている。

　相次いで不審死した男性５人と接点があったとみられる元ホステス。その素顔が、徐々に明らかになってきた。

　ストレートのショートヘアで、身長約１５０センチと小柄ながら「体重は６５〜７０キロで巨乳」（スナック関係者）と、かなりボリュームのある体形だったようだ。０７年１２月まで働いていたスナックでは人気があったが、その一方で勝ち気が過ぎる性格で、「若い頃には暴走族のトップをしていた」と自慢していたこともあるという。

　女の私生活も異様なものだった。スナックの関係者によると別の詐欺事件で逮捕された男（４６）とアパートの隣同士の部屋に住み、事実上の同居状態。

　女が住んでいたアパートは８畳の部屋と４畳のキッチンという間取りだったが、５人の子供とともに生活していた。更に土佐犬など犬３匹と猫５匹を飼育。しかも土佐犬は部屋の中でオリに入れられて飼われていたという。部屋の中は、家宅捜索に立ち会った関係者が仰天するほどのゴミ屋敷状態。なお飼っていた犬と猫は、近隣住民への迷惑もあり保健所が近く保護する予定だという。

　一方で、女は日頃からハルシオンを大量に持ち歩いていたという。知人らには、睡眠導入剤を持っていることを正当化するためか「元看護師」だと話していた。

　不審死した男性の１人は、女と同じアパートの別棟に住んでいたが、住民の１人は男性が亡くなる１０日ほど前に、この女から「（男性が）死にたいと言っていた」などと自殺の手助けをほのめかすような話を聞いたという。さらに「眠れない」と悩む複数のアパート住民にも、睡眠導入剤を渡していた。

　女とスナックで知り合い、数年前まで交際していた男性によると、４年ほど前、女から差し出された缶コーヒーを飲んで酒を飲むと、帰宅するまでの記憶がなくなったことがある。普段は深酒をしても記憶を失うことがないだけに、男性は「ハルシオンを混入されたかも」と語った。

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