北海道地元民向けたらこ
桜さんが、北海道のお母様から送られてくる「地元民向けたらこと明太子」、その他、桜さん手作りのお菓子を送ってくださったとのこと。

「え、いいの?」という遠慮はあったが、有り難くいただくことにした。
(桜さんは、私より数段すごい「グルメでお料理上手」、何をお返しすればいいのか、困るのだ)

桜さんによれば、送っていただいたたらこは、「今月漁が解禁されたばかりの、登別漁港水揚げ、虎杖浜(こじょうはま)産のスケトウダラの子で作ったたらこです。漬け込みから出来上がりまで5日間。無着色で昆布しめされたもの。贈答用ではなく、実家の近所のお魚屋さんで売られている北海道産のごく普通の家庭用たらこ」とのこと。

但し、通常北海道で売られている「たらこ」というよりは、「たらこの昆布〆バージョン」らしい。

また、通常、北海道の方は、一度も冷凍していないたらこを食べるのが普通なのだが、今回のたらこは、東京へ送るということがあるので、冷凍した上で送られてきたそうな。
(その分、味が落ちるとの添え書きがあった)

明太子も同様に、魚屋さんで、漬け込まれて、冷凍して送られてきたものとのこと。

本当に、外観(皮)のピンクもきれいだけれど、中の粒粒のピンクも、とてもきれいな大きなたらこであった。

最初、単独で、生で食べたとき、「着色していないけれど綺麗なピンク色、旨味、甘味、プチプチ、サラサラした食感」という桜さんの北海道のたらこの、「甘味」がわからなかった。
東京の田中商店などのたらこに比べて、塩が抑え気味で、昆布と塩の上品な薄口たらこという印象があった。

どういう風に上品かというと、味はあるのだけれど、そこはかという味で、「普段、毎日食べるとしたら、このくらいの感じが飽きないかも」という味であった。
すなわち、食べた途端、「美味しい!」という刺激的な味ではないのだ、マイルドで、飽きない味。(明太子の方は、食べた途端、個性がはっきりわかる濃い味<比較してだが>)

北海道地元民用のたらこの「甘味」がわかったのは、田中商店のたらこ小を一つ解凍して、焼いて比べたとき。(桜さんのたらこもほんのり火を入れました)

何ていうのだろう、塩分は、田中商店のたらこの方が強い。
じゃ、しょっぱいの?とか塩の味がするの?というと、そんなことはなくて、あくまで塩とタラコの粒粒が織りなすしょっぱさなのだ。

北海道のピンクのたらこは、あくまで、たらこ本来の味を生かそうとする塩加減かも。

田中商店のたらこと食べ比べたら、「あ、本当だ、たらこに甘味があるんだ」と、桜さんに送っていただいたたらこの「甘味」がわかった私。(田中商店のたらこを食べていて、ご飯と一緒に食べて、しょっぱいとも思わなかったのだが、甘味を感じたことは一回もない。田中商店のたらこを食べると、ご飯の甘さが引き立つ感じ)

それにしても、田中商店のたらこ小と、桜さんの送ってくださったたらこ、本当に大きさが違うでしょう?
食べていて思ったのは、田中商店のたらこ小1つに使っている塩の量と、桜さんの送ってくださった大きなたらこに使っている塩の量は、同じくらいかもということ。

ここからは私の推測だけれど、冷蔵冷凍設備のない大正時代から始まった北海道のたらこの東京への出荷は、遠隔地に送るということで、どうしても塩分が強くなったのではないだろうか?
で、塩分が強いたらこは、東京の風土に合ったのかも知れない。
(しょっぱいことはしょっぱいのだが、塩のしょっぱさではなくて、魚卵の味と混ざったしょっぱさであり、ご飯と一緒に食べるとちょうど良いかも。

それに、たらこは時代によって違うかも知れないけれど、やっぱり、わざわざ北海道から送られてくるものであり、ちょっとで沢山のご飯が食べられるものが喜ばれたのかも知れない。(とは言っても、たらこの美味しさを失わない程度の塩加減)

北海道のたらこをご飯に乗せると、元々大きいものであるから、沢山乗せてしまう。
粒粒感と甘味を味わいながら、食べ進む。
ふと、頭に浮かんだのは、田中商店の小さいのでも、北海道の大きなたらこでも、食べられるご飯の量は同じくらいというイメージ。

北海道の生の粒粒感いっぱいのたらこが好きな人は、やっぱり、北海道のものが一番だろう。
確かに、粒粒感では、北海道の勝ち。

どちらが好みかと言われれば、やっぱり、炊き立てのご飯に乗せて食べるのなら、田中商店のしょっぱさが私には慣れた味だし、塩加減がちょうど良いような気がする。
たらこを胡瓜の薄切りと一緒に三杯酢で食べたり、お寿司の軍艦巻きの上に乗せるのなら、北海道のたらこがいいかもと思う。
(そうだ、私のたらこを食べるときに感じる美味しさは、「たらこのしょっぱさとそれで引き立つ炊き立ての白いご飯の甘さ」なのかもと気付いた)

北海道のたらこも本当に美味しかった。
でも、どちらが好みかと言うと、やはり、「食べ慣れ」の問題も大きいと思った。
(桜さんの贈り物については、また、2,3日中に書きます)
by mw17mw | 2007-10-18 18:44 | 食材・食材のお店 | Trackback | Comments(8)
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Commented by きばな at 2007-10-19 23:07 x
まずお詫びです(涙)、女性自身の記事.....読みそこねました!ごめんさない。
バタバタしてて本屋へ行きそびれ......残念です。すみません。

タラコ.....あぁぁぁ~美味しそうっ、これこれ、これです!
お魚屋さんで買うと、こんなふうに「ちゃんと作った」タラコが食べられるんですよね。
北海道だってスーパー買いすると、化学調味料で味付けされてますから。
北のタラコが「お刺身」だとしたら、東のタラコは「酢〆」なんだと思います。
どっちも美味しいですよね。 まさに、好みの問題もありますし......。

オットが札幌出張から帰ってきました。千歳空港で「たらこ」と「すじこ」を買ってきて
と頼んだんですが......やっぱり「土産や」のものはダメでした(笑)。
高いばっかりで「わ~まずいっ」って感じ。でもオットには「美味しいさいこ~♪」と
言っておきましたが(笑)気持ちは大変うれしいですし.....。

まずい「すじこ」は早速おいしい醤油と日本酒タラリで、味を誤魔化しました。
タラコは「これはこれで」と思う事にして食べてます。ごちそうさまでした。
Commented by mw17mw at 2007-10-19 23:19
>きばなさん
あ~ら、週刊誌は気にしないでください。
ふと入った喫茶店、銀行、美容院にあるかも知れません、後、図書館ですね。
偶然見つかるといいですね。
東のたらこの「酢〆」というのが、全然わかりません、酢〆のたらこって、私は食べた
ことないかも。
今日、二度目の筋子のことを書こうと思っていたのですが、明日にします。
でも、残念でしたね、北海道でもお店選ばないと美味しいものは手に入らないのですね。(ま、東京と同じですね)
Commented by きばな at 2007-10-20 09:53 x
ごめんなさい、酢〆っていうのは本当に酢で〆た.....って意味じゃなくて、
すこし手を加えた....って意味です。例えが不適切でしたね、失礼しました(笑)。

産地では当然ながら鮮度がいいので、魚は刺身で......となりますが、
それはモチロン美味しいけれど、加工するとか調理する......つまり手をかける
って意識が低くなりがち。 だから北海道の名物に凝った料理はない(笑)。
豪快に茹でた~焼いた~うりゃ~って感じで。せいぜい、チーズやハム類などの
加工品や昔ながらの保存食(漬物など)に多少「繊細さ」が見られる程度で.......。

お寿司もいまだに、どっかんドッカン分厚い刺身をのせる....それが贅沢!と
勘違いしてる店も多く........観光地の「いくら丼」「うに丼」の大量のせ.....とか、
もうちょっと食べ物を丁寧に扱おうよ~と、ウンザリしてるのはアタシだけだろうか。

もちろん、そうじゃない店もありますが、見つけるのは大変かも....。
それは何処でも同じかな......。
Commented by mw17mw at 2007-10-21 00:26
>きばなさん
大量乗せとか、デカ盛りって、確かに私も好きではないです。
ただ、北海道に旅行者として行ったら、多分、「もう嫌やと言うまで新鮮なウニを
食べてみたい、ウニの海におぼれたい」とか思うと思います。

大阪で、何ていうのだっけ、ネタが大きいのが自慢の寿司屋に入ったことがあったけれど、大きいとか大量と言うと、やっぱり、そんなに質のいいネタではなくて、美味しくなかった覚えがあります。

北海道で、「本当に新鮮で上質なウニをデカ盛り」してくれるところがあったら、教えてください。(笑)
Commented by きばな at 2007-10-21 08:10 x
雲丹の海......あれはきっと輸入品だと思いますよ。だって、いくら北海道に住んで
いたって、道内の雲丹は高価で滅多に食べられませんもん。木の板にチビッと
乗ってて安くても1500円はしますから。あのドンブリを道内産で作ったとしたら
1万円もらっても採算が合わないと思う(笑)。でもパッとみ~、粒が綺麗で新鮮そう
じゃないですか.....新鮮は新鮮なんだと思うけど、あまりに姿が頑丈そうで、
あれは違うな~ってTVからも解る。道内産の雲丹は、アッというまに溶けてくる。
溶けて身崩れしてる雲丹なんか誰も買わない、だから少しづつしか店頭に出てない。
それくらい繊細な食材だから......雲丹丼の雲丹は作り物みたいに見える。
生雲丹より、塩雲丹のほうが好きだな~利尻産とかの......。
Commented by mw17mw at 2007-10-21 22:19
>きばなさん
そうなんだ、輸入物と言ってもロシアでしょう?
海を挟んで向こうだけれど、北海道まで持ってくる間の処理が違うのかしら?
どうせなら、一生に一度、道内産のウニの海におぼれたいです。
塩うにって、瓶詰めのではないですよね?
生うにはわかるけれど、塩ウニはどういうのだろう?
Commented by きばな at 2007-10-22 10:13 x
輸入品じゃないとしたら......雲丹のレベルの違いだと思う。
雲丹って見た目が似てても、品種によって全く味が違いますから。

塩雲丹.....瓶詰めですよ、下手な生雲丹よりズット美味しい。
色々と売ってると思うけど、1瓶3千円台くらいかな.....。
あれも当たり外れがあるのかな? 何年か前に日本橋の高島屋で買ったものは
あまり美味しくなくてガッカリした。どこだったか(笑)利尻かどっかのだったんだけど。
すんごく高かったのに(泣)。同時に買った大匙1杯千円の「塩いくら」は値段に
ぶった曲げたけど、間違いない味で感心した。
Commented by mw17mw at 2007-10-23 18:45
>きばなさん
そうだ、そうだ、思い出しました。
北海道物産展で、良く、いくらとウニと蟹がてんこ盛りになっているお弁当売っているけれど、あれって、食べる気しませんものね。
おっしゃるように、きっとそもそもレベルの低いウニなのかも知れません。
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