社会

上関原発 海の埋め立て本格化
(山口県)
上関原子力発電所の建設を進める中国電力は、6日から本格的な工事に取り掛かった。海の埋め立てだけでなく、陸上工事の準備も進めていて、上関原発の建設は新たな局面を迎えている。中国電力は6日、4隻の作業台船を上関原発建設予定地に向かわせた。そのうち取水口側では海底を削ったり、土砂を取り除いて地面をならす
浚渫工事の台船をブイの置かれた工事区域内に係留した。今後、本格的な浚渫工事に取り掛かる見通し。また、建設予定地沖では陸上作業用の資材や重機などを搬入するための台船を設置する準備を始めた。建設予定地から、わずか4キロの場所には祝島があり、6日工事が行われた海域では漁を行う漁船の姿が見られたほか、台船の近くで作業の様子を見守る船もあったが、大きな衝突はなかった。中国電力では敷地造成と護岸工事、取水口の3つの工事で、それぞれ共同事業体を組んで、「できるところから順次工事を進めていく」としていて、海の埋め立て工事については「条件の良い日は
作業を行う」とのこと。一方、埋め立てに反対している祝島の人たちは「作業の様子を見ながら今後も抗議の声を挙げていく」と話していて、これまでの田名ふ頭から場所を移して、両者のにらみ合いが続くことになりそう。
[ 11/6 17:26 山口放送]