指定暴力団山口組系の山崎連合(組長以下約10人)が近く、福岡市早良区田村4丁目の組事務所を退去することが2日、福岡県警早良署の調べで分かった。同署管内で住民の暴追運動などに追い込まれた形の組事務所退去は今年、2件目。暴力団の資金源を絶つ福岡県暴力団排除条例の来年4月施行を前に、暴追機運を盛り上げる追い風になりそうだ。
同事務所は市営団地の1室。組長(47)の自宅を兼ねており、組員らが頻繁に出入りするなど組事務所としても使用されていたという。署員が今年の5月から退去の説得を続けていた。
同署によると、同市西区にある別の暴力団の事務所に身を寄せる予定。組員らは「住民に迷惑をかけないよう、出て行くことにした」と捜査関係者に話したという。
今年7月には、同市城南区樋井川の指定暴力団山口組系合島(あいじま)会の組事務所移転を掲げ住民ら約600人がデモ行進、組事務所退去を実現している。
=2009/11/02付 西日本新聞夕刊=