米マイクロソフト(MS)のスティーブ・バルマー最高経営責任者(CEO)が5日、東京都内で記者会見した。10月に発売したパソコン(PC)向け新基本ソフト(OS)「ウィンドウズ7(セブン)」について「大企業230社が導入を決めたほか、セブン搭載PCが670モデルも発売されるなど、日本市場の反応は大変良い」と日本でのセブン普及に自信を見せた。また、日本市場については「MSにとって世界で2番目に大きな市場で、(MS日本法人は)子会社の中で最も実績を上げている」と指摘した。
一方、今後の経営戦略に絡んで、文書作成や表計算などさまざまなソフトをサーバーからインターネット経由で取り込んで利用する「クラウド・コンピューティング」が進む中でも「MSの技術革新が発揮される」と強調。「PC、携帯電話、テレビの『3スクリーン』で音楽や映画鑑賞から研究、学習、商取引までが円滑に行われるような技術革新を進めていきたい」と語った。その上で、クラウド・コンピューティング分野での米インターネット検索大手、グーグルの攻勢でMSの牙城が揺らいでいるとの見方については「グーグルは検索の王様だが、企業向けサービスなど他の分野では我々が業界のリーダーだ」と反論した。【和田憲二】
毎日新聞 2009年11月5日 21時16分(最終更新 11月5日 23時59分)