若い料理人はなぜ洋食店へ向かうのか(下)
洋食レストランでは総料理長の下に副料理長、調理パートチーム長、中堅調理師、アシスタントと、段階が体系的になっている。それに比べ、一般的な韓国料理店では、料理長の下にいる若い料理人がアシスタントにつくことになっている。一度作ったメニューを繰り返し出すため、特別なノウハウが必要ないと考えられているからだ。
創意工夫のないメニューも、チャンさんのやる気を失わせた。「全国どの韓定食店へ行っても、基本のメニューは似たり寄ったり。ところが、フランス料理やイタリア料理のレストランでは季節ごと、曜日ごとに少しずつ変化を加えた料理が頻繁に開発されています。昇給もきちんとしてくれるし、勤務条件もいい。それに、料理を学ぶ楽しさもあります。洋食レストランでは、少なくとも3年は腰を据えて働くのが普通です」
韓定食店をやめ、ビュッフェ・レストランに移った。ほかの韓国料理店に行こうと思っていたが、2年目の「給料が高い」料理人を雇おうとする店がなかったのだ。ビュッフェ・レストランに移ったおかげで洋食を覚え、その経験を基に、現在のフランス料理店にヘッドハンティングされた。12時間勤務のうち3時間の休憩があるため、1日平均9時間、1週間に5.5日勤務となる。交代勤務が可能なため、5日勤務の料理人がほとんどだ。韓国料理店では週6日勤務だが、勤務時間がオーバーすることもよくあった。
かつては「韓国料理でトップになりたい」と思っていたチャンさんは、最近よく耳にする「韓国料理の世界化」という話にはため息が出るという。「韓国料理の世界化だとか何とか言っているけれど、出てくる料理を見ると、外国人好みの味にするということで、韓国料理でも洋食でもない、『得体の知れない料理』になっているケースがほとんどです。韓国料理が好きなら、自然と韓国料理の食べ方を知るようになるのではないでしょうか。仲間うちでは、『こっけいだ』と言っています」。ならば、チャンさんはもう一度、韓国料理店に戻りたいと思っているのだろうか。「いいえ。今のシステムでは厳しい。わたしも以前は『最高の韓国料理人になりたい』と思っていたのですが…」
崔宝允(チェ・ボユン)記者
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