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◆ワールドシリーズ第6戦=7回戦制= ヤンキース7―3フィリーズ(4日・ニューヨーク) ヤンキースの松井秀喜外野手(35)が、ヤ軍を9年ぶり27度目のワールドチャンピオンに導いた。ワールドシリーズ第6戦は当地で行われ、「5番・DH」で4試合ぶりに先発した松井は、2回の右越え先制2ランを含む3安打、シリーズタイ記録となる1試合6打点の活躍。通算13打数8安打3本塁打8打点で、日本人初のシリーズMVPに選ばれた。
この瞬間がずっと続いてほしい。松井は幸せの絶頂にいた。二塁後方に用意された特別なステージ。大観衆の「MVP! MVP!」の声援に包まれ、世界で一人しかもらえないトロフィーを両手で掲げた。
日本人初のワールドシリーズMVP。初体験のヒーローインタビューは「最高です。信じられない。感無量です」と夢心地だった。世界一になりたくて、ピンストライプを選んだ。巨人からFA宣言して2560日。ヤ軍契約最終年でシリーズ13打数8安打、打率は6試合シリーズ最高の6割1分5厘。3本塁打、8打点。文句なしの活躍だった。
ワールドチャンピオンへの扉は、自分でこじ開けた。2回無死一塁。マウンドには第2戦で本塁打を放ったP・マルチネス。「最後に甘いストレートが入ってきましたね」。右翼2階席中段へ届く先制2ランはポストシーズン10本目。公式戦と合わせてメジャー通算150本目のアーチで、ヒットパレードの幕を開けた。
止まらない。3回だ。2死満塁から、外角のボール気味の直球をうまく合わせ、中前へ2点適時打でリードを広げた。とどめは5回1死一、二塁。左腕ハップから右中間フェンス直撃の2点二塁打。「びっくりですよ。本当にいいところで回ってきた」とシリーズタイ記録となる1試合6打点。優勝決定試合では、1977年に3打席連続初球アーチを放った“ミスター・オクトーバー”ことR・ジャクソンに次ぐ、ワンマンショーだった。
偉大な2人の背中を追い続けた。松井は野球のグッズのほとんどを実家の記念館に送っているが、部屋に大事にとってあるものがある。ベーブ・ルースとジョー・ディマジオといったヤ軍の偉人の写る2枚の写真だった。
同じアーチストとしてのあこがれを抱いたルース、どんな逆境にもチームを優先させたディマジオ。この2人の“融合”を理想としてきた。「もし(2人に)会えるならば、野球をしているところを見てみたいよね。そばで感じてたい」。チームを頂点に導いた夜、松井は間違いなくあこがれに近づいた。
試合に出続けて、ファンを魅了するディマジオの人間性にひかれた。だから、松井は試合に出られない日が何よりもつらかった。連続試合出場が1768試合で途絶えた06年。「痛みで眠ることができなかった」という左手首骨折。そして、手術した両ひざは思うように動かず、「自分のものではない」と悔しさを押し殺しつぶやいた。いくつもの傷は、世界一のシャンパンが癒やしてくれた。
(2009年11月6日06時01分 スポーツ報知)
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