九州電力は5日、国内初の「プルサーマル発電」を実施する玄海原子力発電所3号機(佐賀県玄海町、出力118万キロワット)が、核分裂の連鎖反応が起きる臨界に達したと発表した。これで十分なエネルギーが得られるようになり、9日から試験的に発電を始める。出力を徐々に上げつつ、緊急時に原子炉を停止させる制御棒の利き具合などを点検。12月2日に営業運転を始める見通しだ。
プルサーマル発電は原発の使用済み燃料から取り出したプルトニウムをウランと混ぜたウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を使う。玄海3号機にはMOX燃料16体を装てんした。プルサーマル発電はウラン資源の節約につながり、日本の核燃料サイクル政策の根幹をなす。(00:42)