【11月5日 AFP】妊娠後期に葉酸サプリメントを摂取すると、生まれてくる赤ちゃんのぜんそくリスクが高まる可能性があるとの豪大学による研究結果が、4日の疫学専門誌「American Journal of Epidemiology」に発表された。
緑葉野菜やマメ科植物、ナッツ類に含まれている葉酸は、神経系欠損児のリスクを減らすとして、妊娠前・妊娠初期の女性に対して摂取が一般的に推奨されている。
ところが、オーストラリアのアデレード大学(Adelaide University)の研究チームが550人を対象に行った調査では、妊娠後期(16週~30週)に入っても葉酸サプリを摂取し続けた女性で、生まれた子どもがぜんそくを発症する確率が約30%高くなることがわかった。
一方で、葉酸サプリを妊娠前から摂取し、妊娠から数週間でやめた女性では、子どものぜんそく発症リスクが高まることはなかった。
マイケル・デービス(Michael Davies)准教授は、「葉酸は、二分脊椎(せきつい)などの神経管欠損症を防ぐために非常に重要だ。ただ、とても生理活性がある物質なので、摂取にあたっては多少の注意が必要になる。妊娠初期の摂取が(ぜんそくリスクを高める)証拠が見つからなかった点は、葉酸を摂取している女性にとってはひと安心だ」と話した。
なお、葉酸を豊富に含む食品を摂取する場合は、生まれた子どものぜんそく発症リスクに上昇は見られなかったという。(c)AFP
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