HOME 十勝毎日新聞社ニュース 服喪に徹底、後継選び白紙 中川昭一氏死去から1カ月
   |  twitter |

十勝毎日新聞社ニュース

服喪に徹底、後継選び白紙 中川昭一氏死去から1カ月

2009年11月04日 15時40分

 中川昭一元財務・金融相が急死(10月3日)してから1カ月が経過した。葬儀、哀惜の会が終わっても、中川氏の自宅や後援会事務所には弔問客や支援者が足を運ぶなど、追悼の流れは続いている。注目を集める後継者問題に幹部は「四十九日までは喪に服する」と現在のところ動きはなく、大きな柱を失った保守地盤には虚脱感や不安感が漂う。十勝連合後援会(有塚利宣会長)は今月末にも総会を開き、組織の縮小など今後の対応を協議する。

葬儀、哀惜の会の後も弔問客が訪れている中川氏の帯広事務所

喫緊の市長選も動きなし
打撃大きい保守地盤 漂う虚脱感

今も事務所に弔問客絶えず
 東京都内の自宅には、葬儀に来られなかった海外の政府高官代理、国内の経済人、生前に故人と親交のあった人らの弔問が続いている。帯広市内の後援会事務所でも1階に焼香と献花の祭壇を残し、弔問を受け入れている。

 中川氏の四十九日法要は21日に東京都の自宅で営まれる予定。郁子夫人は法要後に十勝に入り、中川氏が行っていた8月衆院選のお礼回りを受け継ぐ考え。「(私が)続けてごあいさつに回りたい」と話している。

 十勝連合後援会は四十九日後の今月下旬に開く総会で対応を協議する方向。帯広、東京のほか札幌、釧路、北見にある事務所の職員は合わせて17人いるが、中川氏の資料・書籍の整理や清算作業が残る帯広事務所を除き、縮小していくことになりそうだ。

 高橋猛文幹事長は「清算事務を行う団体や事務所は残していかないといけないが、他は閉めていくことになるのではないか。膨大な資料の整理には、長くて1年はかかると思う」と話し、残務作業の必要性から一定程度の組織の継続を示唆する。

 自民党道11選挙区支部は先月末、管内市町村の支部長を集めた会議を開き、8月の衆院選の総括作業を終えた。清水誠一支部長代行(道議)は支部長職の人選について「党本部に確認しないと分からない」とする。党内では空白区の支部長に関して県議・道議も配置できる案が浮上しており、当面は検討作業を見守る構えだ。

 支部長職は通常、次期衆院選の候補予定者が兼務する。一部には中川氏の身内の名前も取りざたされるが、「家族は大黒柱を失ったばかり。今後の生活を考えるので精一杯。後継問題にまで考えは及ばないのでは」と周辺はおもんばかる。党内には「次の選挙まで4年の時間がある。(候補選定は)急がなくてもいい」との声も聞かれる。

簡単にはいかない市長選候補選定
 一方、喫緊の課題なのが帯広市長選の対応。現職以外に複数の保守系道議・市議、経済人らの名前が流れているが、十勝の保守政治を支えた中川氏を失ったダメージは大きく、「服喪期間」と相まって、自民党・保守内で目立った動きは出ていない。

 保守系の政治関係者は「(市長選は)中川氏の選挙を前提に対応してきた。その核を失ったのだから戸惑いはあり、候補選定は簡単にはいかないだろう。年明けにずれ込む可能性もある」とみている。
(安田義教)

※高橋猛文幹事長の高の字は異体字です。

6~12時 12~18時
6日の帯広
最高気温
14℃
最低気温
2℃
天気予報はかちモバ!十勝19市町村6時間毎更新中!

十勝毎日新聞に掲載された全19市町村の話題や
お知らせなどを、地域の皆様や十勝を離れて暮らす方々にふるさと情報としてお伝えします。

無料メール配信中     登録数5000 件突破

今、なぜ「かちまい」…
ご購読のお申し込み