【佐賀】不安と課題の中でプルサーマル発電が試運転

11/05 18:18 更新

国内初の「プルサーマル発電」。佐賀県の玄海原子力発電所で5日から試運転が始まりました。その仕組みです。原子力発電で使い終わったウラン燃料から「プルトニウム」を取り出し、ウランと混ぜて「MOX燃料」をつくります。そして、その「MOX燃料」をこれまでと同じように原子力発電所で燃やして再利用することで、核燃料のリサイクルを図るというものです。いよいよ動き出した「プルサーマル」。しかし、「プルトニウム」は毒性が強いとされ、不安と課題を抱えた中でのスタートです。「午前11時をまわりました。玄海原子力発電所の丸いドーム型の原子炉3号機での中で今プルサーマル発電が行われています」。九州電力によりますと、玄海原発3号機は5日午前11時に原子炉を起動しました。このあと制御棒を徐々に引き抜き、早ければ5日夜12時ごろに核分裂が連続して起こる「臨界」に到達し、9日には発電を始める予定です。一方、プルサーマルに反対する人たちは発電所前で抗議行動を行いました。反対派代表は「そもそも想定されていないプルトニウムを燃やす、こういうこと自身が暴挙だし、全くもって許しがたい」と話していました。国が進める「核燃料サイクル」の中核として注目を集める中、国の検査に合格すれば、来月2日に営業運転に入る予定です。