親族優先提供から「心臓」除外を 自殺誘発の恐れと循環器学会改正臓器移植法で親族に対する臓器の優先提供を意思表示することが可能になることに関し、日本循環器学会(小川聡理事長)は5日までに、親族へ提供する目的の自殺が起きる恐れがあるとして、心臓を優先提供の対象臓器から除外するよう厚生労働省の臓器移植委員会(永井良三委員長)に検討を求めた。 心臓は生体間移植や心停止後の提供は行われないため、親族に優先的に提供できるようになれば、家族を助けるため脳死になるような自殺を誘発する恐れがあるとして、臓器移植委でも問題提起されていた。 優先提供の意思表示は来年1月17日から始まる。親族の範囲は親子と配偶者とされる見通しで、臓器移植委が具体的な手続きや問題点の検討を進めている。 循環器学会は心臓病などの専門医らが参加している。10月下旬、臓器移植委に要望書を提出した。 【共同通信】
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