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円楽さんと涙の対面…楽太郎、師に別れ

 通夜後の囲み取材で涙する三遊亭楽太郎=都内の斎場
 通夜後の囲み取材で涙する三遊亭楽太郎=都内の斎場

 肺がんのため10月29日に亡くなった落語家・三遊亭円楽さん(本名・吉河寛海=享年76)の通夜が4日、都内の斎場で密葬形式で営まれた。三遊亭鳳楽(62)、桂歌丸(73)、春風亭小朝(54)ら一門や近親者ら約200人が参列。来年、6代目円楽の襲名を控える三遊亭楽太郎(59)は「もう、小言を言われなくなっちゃう」と厳しく優しかった師との別れを惜しんだ。

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 物言わぬ師の顔がつらかった。円楽さんのふ報を聞いた先月29日、楽太郎は自身がプロデュースする「博多・天神落語まつり」のため福岡に滞在。この日ようやく、対面を果たした。楽太郎は「帰って来るまで気持ちの整理がつきませんでした。すごい師匠でした」と涙を流した。

 来年3月に6代目円楽襲名を控える。「2人で並ぶのが僕の夢でした。5代目と6代目が並列した時代がないとダメ」。襲名披露で夢がかなわなかった悔しさに肩を震わせる。「“鬼の円楽”と“仏の円楽”が残っています。まだまだ、教わることがあった。もう、小言を言われなくなる。実の親以上に小言を言ってくれた」と円楽さんの温かい人柄を振り返り、「ちゃんとつながっていますよ。円楽の時代があって、僕たちが引き継いでいきますよ」と芸の継承と普及を師匠に固く誓った。

 腕を組んでほほ笑む遺影は生前に用意されていた写真。円楽さんは「笑点」のロゴ入りの浴衣を着て、安らかに眠る。法名は「光岳院情誉円楽寛海居士」(こうがくいんじょうよえんらくかんかいこじ)で、高座名と本名の両方が入れられた。

 通夜と5日の葬儀・告別式は近親者と一門だけによる密葬で、報道陣には非公開。21日に東京・丸の内の東京會舘で弟子一同が主催するお別れの会が開催される。






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