2回、加藤に左フックを浴びせKOを奪う胡(左)=後楽園ホール
「デイリースポーツ主催・ボクシング東日本新人王決勝戦」(3日、後楽園ホール)
12階級の決勝が行われ、ミドル級の胡朋宏(21)=横浜光=が、加藤大樹(25)=宮田=を2回3分、TKOで破りMVPを獲得した。激しい打ち合いの中、2回終了間際に左フック一発で試合を決めた。技能賞はフライ級の時松友二(27)=熊谷コサカ、敢闘賞はSフェザー級の石川昇吾(26)=新日本木村=が受賞。東日本の覇者は12月20日(デイリースポーツ主催・後楽園ホール)に西軍代表と全日本新人王をかけて戦う。
◇ ◇
全勝対決を制してMVPに輝いたミドル級の胡は「自分が取れると思わなかったので、びっくりした」と苦笑い。2回終了のゴングと同時に強烈な左フック1発で豪快なTKO勝ち。本職がレスキュー隊員の対戦相手は病院直行となった。
高校時代は国体優勝、総体3位の経歴を持つアマ王者。有望大学からの誘いを断って、半年間も遊んでいたが、一念発起して「地元の赤穂で練習した。朝走って、ジムワークで」と、猛特訓の1カ月間で体重を90キロから80キロまで落とした。
表彰式後、横浜光ジムの宮川和則会長がジムの意向という理由で、MVPの辞退を東日本協会に申し出た。協会側は後日、協議するとした。次の全日本へ、胡は「上を目指したい。とりあえず、日本チャンピオンには」と控えめな目標を掲げた。
(2009年11月3日)