２年ぶりに立岡宗一郎（左）ら若手を指導するソフトバンク・王会長＝生目の杜運動公園
ソフトバンクの王貞治球団会長（６９）が４日、宮崎での秋季キャンプに合流し、若手を熱血指導した。
昨年２月以来となるキャンプ地入り。午前１０時１５分、王会長は足早にサブグラウンドへ向かうと、背番号「８９」の数字が入ったジャンパーを着込み、監督を勇退した０８年１０月７日以来の“現場復帰”を果たした。視線を送るのは若手中心のＢ組。身ぶり手ぶりの指導が続き、フリー打撃後に城所が座り込むと「それぐらいで息を切らしてどうするんだ。練習が足りんぞ」と監督時代さながらの熱いゲキを飛ばした。
予定の６日まで、選手と寝食を共にしていく考えだ。この日は選手が使用するプレハブで昼食を取ると、再びサブグラウンドへ。休憩を含め約６時間指導すると、その後もＢ組宿舎で夜間練習を１時間半、畳を使っての素振りなどを見守った。「秋山監督と話をした時、ファームをという話になった。たった３日だけど秋は結果を求められる時期じゃないからね」と基礎を植え付けていく。
やはりグラウンドでの姿は生き生きしている。「（現場で）長くやっていたわけだから。こっちの方が気持ちが乗ってくる」。今春は秋山新政権に配慮し、キャンプに参加しなかったが「来年はもうちょっと来ようと思っている」。チーム再建へ王会長自らも手腕を発揮していく。
(２００９年１１月４日)