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「百人一首」頭と体にいとよろし 仙台・泉はつらつクラブ
 | 百人一首を楽しむ「泉はつらつクラブ」の会員=仙台市泉区の泉中央3丁目集会所 |
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仙台市泉区の高齢者らでつくる介護予防のグループ「泉はつらつクラブ」が、百人一首を健康づくりに取り入れている。活動は和歌の音読や暗記、競技かるたの練習など幅広い。みんなで楽しめ、「脳トレ」にもなる健康法は、高齢者の仲間づくりにも一役買っている。
クラブは今年1月末に発足した。昨夏に市などが泉区で開いた介護予防運動サポーター養成講座の受講生3人が「受講内容を地域で実践したい」と発起人になった。
現在の会員は60〜70代が中心の約20人で、毎月2回、泉中央の集会所で活動する。簡単な体操やゲームを通し、健康維持を目指す。百人一首もその一環だ。
歌の現代語訳や解釈を学んだ後、姿勢を正し、大きな声で読む。歌を覚えた札を使って競技かるたも練習。五感をフルに活用する。 指導するのは発起人の一人で、宮城県かるた協会常任理事の徳永理枝さん(52)。徳永さんは「歌を暗記できれば、競技かるたなど楽しみ方も広がる。頭と体を鍛える健康法にぴったり」と説明。「歌を深く読み味わいたいという会員の知的好奇心には、毎回驚かされる」と手応えを語る。
会員は最初に、宮城県ゆかりの「契りきな かたみに袖をしぼりつつ 末の松山 波越さじとは」「見せばやな 雄島のあまの袖だにも 濡(ぬ)れにぞ濡れし 色は変はらず」の2首を学ぶ。「契りきな」は今の多賀城市、「見せばやな」は松島町が舞台とされ、有志でゆかりの地を訪ねるミニ旅行も計画中だ。
「笑いが絶えず、会員同士の親交も深まってきた」とクラブ代表代行の久慈健一さん(77)。会員の菅原喜代子さん(75)も「百人一首に触れるのは初めてだが、手や頭を使ういい機会になっている」と喜んでいる。
2009年11月04日水曜日
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