市橋容疑者、１０月に名古屋で整形…英国人英会話教師死体遺棄

　千葉県市川市で２００７年３月、英国籍の英会話講師リンゼイ・アン・ホーカーさん（当時２２歳）の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で指名手配されている市橋達也容疑者（３０）に酷似した男が１０月、名古屋市内の医療機関で顔を整形する手術を受けていたことが４日、捜査関係者への取材で分かった。過去の手術痕もあることから、整形を繰り返しながら全国を逃げ回っている可能性が高い。また、県警は男を市橋容疑者とほぼ断定、近く整形後の画像を公開する方針だ。

　事件発生から２年半、市橋容疑者は生きていた。初めて足取りにかかわる有力情報が得られた。

　捜査関係者によると、市橋容疑者は１０月２４日に、名古屋市内の医療機関で鼻の整形手術を受けた。問診票には大阪府内の住所や偽名を書いて現金で支払いをしたが、その後、同月末予定の抜糸の日に姿を見せなかった。千葉県警行徳署捜査本部は、手術を受けた男を市橋容疑者と断定。近く整形後の画像を公開する方針を固めた。

　捜査本部は愛知県に捜査員を派遣。名古屋市内のホテルなどの聞き込みを行うとともに、新幹線を使って再び逃走した可能性もあるとみて関係先を調べている。

　現在公開中の市橋容疑者の写真は、一重まぶたで下唇が厚く、左ほおに小さなほくろが縦に２個並んでいるのが特徴だが、一部報道によると、市橋容疑者はまぶたを二重にし、鼻や口も整形しており、指名手配の写真とは全く別人になっているという。顔には以前に整形手術をした跡もみられた。また、同一人物とみられる男が福岡県内の病院を訪れていたことも判明。その際は病院側が手術を断ったという。

　指名手配容疑は０７年３月下旬、マンションのベランダに置いた浴槽にリンゼイさんの遺体を入れ、遺棄した疑い。市橋容疑者は３月２６日夜、捜査員の職務質問を振り切り逃走した。リンゼイさんは首を絞められるなどした窒息死とみられ、捜査本部は市橋容疑者が死亡についても事情を知っているとみている。

　この事件では発生直後から足取りにかかわる手がかりがほとんどなく、行徳署では最新の写真やビデオカメラの映像を公開し情報提供を呼びかけてきた。市橋容疑者の写真をデザインしたＴシャツを販売したが、進展はみられなかった。

　昨年１０月には、英高級紙タイムズが、市橋容疑者が自殺していると報じたこともあった。今回の情報は、生きていることがわかるとともに、事件解決への重要な糸口といえそうだ。

（2009年11月5日06時03分スポーツ報知）

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