橋下知事、伊丹空港廃止で再び兵庫県知事と応酬
◆ 井戸知事は「関空廃止」も ◆
4日に京都市で開かれた近畿ブロック知事会で、大阪(伊丹)空港の将来的な廃止を訴える大阪府の橋下徹知事が、持論をめぐって兵庫県の井戸敏三知事と応酬。井戸知事からは関西空港廃止の“対案”まで飛び出し、見解の相違があらためて浮き彫りになった。
橋下氏は関西の将来ビジョンを議論する中で、関西3空港の在り方に言及。伊丹の利用客は神戸、関西の2空港と、東京−大阪間で開業が予定されるリニア中央新幹線に振り分けられ、廃港は可能だと主張した。
対する井戸氏は「橋下知事は(伊丹を)やめるところから始まっている」と反論。「3空港をどう使いこなすかの議論で、いろいろな選択肢がありうる。関空をやめたっていい」と指摘した。
終了後の記者会見で、井戸氏は「関空廃止」について「(維持費がかかる)関空の問題を強調したかった」。一方で「(伊丹廃港は)関心もない」と譲らず、橋下氏も「関西発展のためには廃港しかない」。不一致はお互い分かりきっている間柄だけに歩み寄ることもなく、応酬は苦笑いで終わった。
[ 2009年11月5日付 ]
PR