複数年度予算「来春にも考え方」＝菅担当相が表明−衆院予算委

　菅直人副総理兼国家戦略担当相は４日午後の衆院予算委員会で、鳩山内閣が２０１１年度からの実施を目指す複数年度予算について「来年４月以降、そう遠くない時期に編成の考え方をまとめる」と表明した。その上で、１１年度から３年間の歳入見込みや歳出削減策を示す「中期財政フレーム」の策定時期について「来年の５、６月を念頭に置いている」と明らかにした。公明党の斉藤鉄夫政調会長への答弁。

　菅氏は「中期財政フレームをつくり上げて、まさに財政規律を回復させる道筋を中期的な展望で立てる」と強調した。

　日本郵政の正副社長に官僚ＯＢを起用した人事に関し、自民党の菅義偉元総務相は「鳩山政権が強く訴えてきた脱官僚、天下り根絶と違う」と批判。これに対し、鳩山由紀夫首相は「役所によるあっせんではない。天下り人事とは考えていない」と反論。野党当時の民主党が財務省ＯＢを日銀総裁に充てる人事に反対したことを「財政と金融の分離という明確な基準で判断した」と説明した。