首相、引き出し額把握　指示書に記載、献金問題

　鳩山由紀夫首相は４日夜、自身の偽装献金問題で、首相の口座から金を引き出す際、自ら署名した指示書に関し「（金額は）それぞれ書かれている」と述べ、元会計担当者が引き出す金額を把握していたことを明らかにした。ただ総額については「いくらになるか計算していない」と指摘し、自身では分からないと強調した。官邸で記者団に語った。

　これまで指示書への署名に関する説明がなかった点については「何も隠しているつもりはなかった。ただ、そのようなことは何も聞かれなかったので答えなかった」と釈明した。

　元会計担当者への監督責任をめぐっては「政治資金規正法上の責任が問われるか否かという話だ。私が言うのはおかしな話で、捜査当局が判断する」と明言を避けた。

　同時に「秘書が私腹を肥やしたり、秘書を隠れみのにして（政治家が）正当でないことを行うケースと今回は違う。元秘書が個人で使っていたこともあるかもしれないが、主として政治資金として引き出したということだ」と述べた。