エキサイトアニメトップ > インタビュー > 石川智晶『First Pain』『誰も教えてくれなかったこと』『Not Enough』

シングル『First Pain』、DVD『OWN WRITE』に続き、9月30日に、アイルランドで歌入れやレコーディングを行った2ndアルバム『誰も教えてくれなかったこと』をリリースする石川智晶さん。さらに夏に発売した、ヴィジュアルアート/短編小説/対談/インタビューなどを満載した、この1冊で“石川智晶の心模様”を伺い知れる本『Not Enough』。そんな怒濤の展開を描いている石川智晶さんに、ロング・インタビューを行いました。話の道筋はアチコチとっ散らかっていきますが、それもまた会話の醍醐味として楽しんでください。


2009年は石川智晶のプロフィール的な作品を提示したい!

『Not Enough』
ライブ会場などで販売中
2,500円(税込)
『誰も教えてくれなかったこと』
2009.09.30 On Sale
3,045円(税込)
VTCL-60140

『OWN WRITE』
Now On Sale
4,200円(税込)
VTBL-6

『First Pain』
Now On Sale
1,155円(税込)
VTCL-359061

■関連リンク
・Chiaki Ishikawa official web site
・インタビュー<2008.11掲載>

−−智晶さんと言えば、つねに“自分のペース”で“納得のいく作品”の制作を続けている方というイメージがあります。そのぶん“寡作”になりゆく傾向もあるわけですが。この夏から秋にかけ、シングル『First Pain』、DVD『OWN WRITE』、2ndアルバム『誰も教えてくれなかったこと』、ヴィジュアルアート/短編小説/対談/インタビューなどを満載した本『Not Enough』と、怒濤のリリース攻勢を行ってきました。かなり、精力的に動いてきましたね。

今年の活動は、2ndアルバム『誰も教えてくれなかったこと』を作りあげるうえで、そこに必要なピースを埋めるために進んできた面がありました。普段はわたしのペースで制作を行っていくよう、あまり窮屈(詰め込む)には出来ないタイプなんですけど、今回は片道18時間もかけてとはいえ(笑)、アイルランドでレコーディングする環境も整えていただいたように、そこは自分でもペースを上げながらがんばりました(笑)。

−−遠出するのをあまり好まない智晶さんにしては思い切った行動ですよね。

アルバムの世界観を完結させるうえでは必要な流れだったこともあるし、アイルランドでのレコーディングはスタッフ側からの提案だったんですけど、そこで歌入れや録音をしたのは、結果的に正解でしたね。アイルランドは時間の流れがゆったりしているよう、時間を気にすることのない風習は、わたしのペースには合ってましたからね(笑)。

−−シングル/DVD/アルバムという一連の流れを持った制作に加え、今回は“石川智晶本”とも言うべき『Not Enough』も制作しました。なぜこの本を作ろうとしたんですか?

ここ何年かアニメーションのテーマ曲を唄うお仕事へ携わらせて戴いたことで、「石川智晶ってこんな感じの人」と、みなさんが思うイメージが出来上がってきているのを感じていたんです。そのイメージをもっとハッキリさせるためにも、今年は「石川智晶のプロフィール的な作品を提示したい」と思っていたんですね。それがシングル/DVD/アルバムという一連の作品であり、また別の表現手段として描き出した『Not Enough』という本でした。

多感な心の時期に感じた想いって、いつまでも残っていくもの。

−−『Not Enough』には、短編小説もいくつか収録しています。作詞活動を行うことはもちろん知っていましたが、じつは小説もいろいろ書いていたんですね。

もともと詞を作るときに、小説みたいなものを書き、そこからどんどん言葉を削りながら歌詞にしていくことを行っているんです。だから『Not Enough』へ収録したのは、歌詞の元になっている段階のもの(小説)でもあるんです。

−−智晶さんと言えば、タイアップする作品との連動性もあるのか、10代の少年少女の危うい心模様を詞にすることが多い方。収録した短編小説でも、アルバム『誰も教えてくれなかったこと』へ収録したオリジナル歌でも、主人公になっているのは10代の少年少女たち。何故、智晶さんは、10代の少年少女たちの心に惹かれるのでしょうか?

“少年性や少女性”と言いますか、ああいう心の危うい時代の一瞬を切り取っていくのが、わたしは好きなんですね。

−−危うさ…ですか。

そう。多感な心の時期に感じた気持ちって、いつまでも残っていくものだし、そのときに感じた想いを言葉にしていくと、聴いてくださるみなさんもそこへ強い意志を向けてくれるんですよね。

−−ネガティブな感情渦巻くんだけど。でも、そこへ盲目的に希望も抱いてしまう。智晶さんが綴る“混沌と希望が混合してゆく想い”には、いたく共感を覚えます。

けっしてポジティブばかりじゃない。むしろ、ネガティブな感情のほうが強かったり(笑)。なんか、そういう想いを描くのが好きなんでしょうね。

−−「ぼくらの」や「エレメントハンター」の主人公たちは、14歳や12歳など本当に思春期の少年少女たちだったりしますからね。

最近は、描く対象がどんどん若くなっていくんですよ。だから、だんだん精神的についていけなくなる部分も出てきそうかな?と思ったりもするんですけど(笑)。

石川智晶が歌の中へ書き留めておきたいこととは

−−等身大の自分の想いを描こうとは思わないんですか?

う〜ん、わたしの等身大って何だろうな?と思ったら、なんか綴る言葉が説教くさくなっちゃう気がして(笑)。と言うのも、いくらネガティブな感情を持ってようが、思春期の頃の少年や少女の心を通すと、現実的なことを言ってもそこまで“悲壮感”は出ないんですね。だけど、同じ世代前後の人たちの想いを歌にしていくと、「明日が本当に見えないリアルな現実」もあるだけに、なんか説教ソングっぽくなってしまう気がするんです。だから、今は無理にそちらへ寄ってく必要はないのかなと思ってます。
少年や少女の頃って、どんなネガティブな感情の中にも、キラッと光る想いが見えてくる。でも、その世代の頃って、どんどん心も成長していくから、本人たちは“一瞬の中で感じた、きらめくような想い”を忘れてしまうことも多いんですね。だからこそわたしは、その想いを“歌”の中へ書き留めておきたいんだと思います。

−−だから、思春期の子たちが、よく主人公になっていくんですね。

今回発売した本『Not Enough』では、とくに“少女性”についての物語を多く記しているんですけど、女の子ってちょっとしたきっかけや、精神的に大きな体験をすると、1日で心が大人になってしまうんですね。だけど男の子って、それでもずっと少年性みたいな面が残ってくじゃないですか。

−−そうなんですよね。いつまで経っても、大人になれない子供と言うか。。。

確かに女の子のほうが感受性も豊かだし、敏感なんですけど。でも、意外と大雑把な面も強いんです。でも男の子は、鈍感かも知れないけど、繊細な感受性面は絶対に女の子以上に豊かなんですよ。だから恋愛に関しても、ずっと引きずるんでしょうし、むしろ女の子は、もっと現実的なせいか、大人になったらすべてを捨ててしまう強さがありますからね。
今回の本へ綴った小説にしても、女の子が主人公の物語は、バサッと切り捨てていく感情を描いてるんですけど、男の子が主人公の物語は、割とTo Be Continueな感じで終わっていくよう、もっともっとその想いの続きを書いていけそうだし、書いていきたい気持ちにさせられるんです。

−−そういう心模様を、『Not Enough』という本にして残したというのが嬉しいです。

いろいろなイベントに出て唄うようになって感じたのが、CDなどで楽曲を発売するのは、わたしを知ってもらううえで大切なのは当たり前のことなんですけど、じゃあTシャツやタオルが石川智晶を知ってもらううえで必要か?となったら疑問だったんですね。だったら、石川智晶のことを知っていただく名刺変わりとして、わたしのいろんな心模様の詰まった本を置いておこうと思い、この 『Not Enough』が生まれたわけなんです。
楽曲や本を通し、「石川智晶ってきっとこうだよね」と、なんとなくで良いんですけど、リンクしていけたら、そのほうが、これからも表現していくうえでわたし的に楽かな?と思ったことも、この本を作る大きなきっかけになりました。

石川智晶が挑戦してみた楽曲とは。。。

−−「ぼくらの」のテーマ曲『アンインストール』や、「機動戦士ガンダム00」のエンディングテーマ『Prototype』。「エレメントハンター」のオープニング歌『First Pain』には、まさに“The石川智晶 World”という世界観を覚えるのですが、「逮捕しちゃうぞフルスロットル」のエンディングテーマとして歌った『1/2(はんぶん)』は、嬉しい意外性を持った作品として映っていました。

ずっと好きな方向性ばかりを追求していく中、『Not Enough』の中にも対談相手として登場していただいている、プロデューサー野崎圭一さんが、「あまり好きばかりを追求してしまうと、自分の作家としての可能性を狭めてしまう。だから、この作品のテーマ曲に挑戦してみないか?」と言ってくださったことから、「逮捕しちゃうぞフルスロットル」のエンディングテーマに挑戦したんですけど、そのときにわたしが言ったのが、「え〜、友情がテーマ?“がんばろうよ”とか“仲良くしようよ”ということを書かなくていいんだったら挑戦するけど」という言葉。それを「OK!!」と言ってくださったからチャレンジしたんですが…。

−−“石川智晶として越えてはいけない表現の境界線”って、あるわけですよね。

ありますね。『1/2(はんぶん)』に関しても、いまだに「う〜ん、どうなんだろう?」と思ってるんですけど(笑)。だけど、やったことで見えてきたことも多いよう、挑戦したことに関してはむしろ感謝してますし、そこで自分の境界線のラインがグンッと広がったのも大きいことでしたね。

−−智晶さんって、“歌を通し自分の存在意義や存在証明”を残し続けている方なんですか?

これは『Not Enough』の中、「ぼくらの」を描いた漫画家・鬼頭莫宏さんとの対談でも語ったことなんですけど、わたしにとっての創作は、「心に溜まっているものを、掃除するよう吐き出してゆく」作業なんです。わたし自身は、こうやって作り続けてゆく作品が「100年残る」とは思っていないし、「残そう」と思ってやっているわけではないんです。むしろ、目の前にいただいたタイアップ作品があったら、そこへ自分のそのときの感情を重ね合わせていくって感覚。だから、おっしゃられたような熱い感覚は、むしろわたしは持ってないですね。

−−2ndアルバム『誰も教えてくれなかったこと』には、いくつかのオリジナル歌が収録になっていますが、どの楽曲にも“少年性少女性”が描かれています。それもさっき語った、惹かれる想いが形になったからなのでしょうか?

じつはテーマ曲のお話をいただく度、わたしは一つの作品に対し、“喜怒哀楽4つの感情の視点”から想いを巡らせていくし、今回求められているのが“哀しい”という視点や曲調だったとしても、わたしはあえて“明るく強い感情の歌”も作っていくことが多いんです。そこから生まれた楽曲たちを、アルバムのオリジナル用にと収録した楽曲もあれば、中には、アイルランドで録ることが決まったから、そこを意識して曲調面を創作した作品もあるんですけど。でも詞へ綴った気持ちの面では、アニメーション制作を通していろいろ描きあげてきた、その一連の流れからインスパイアされた面が強いよう、自然とそうなっていく傾向もありますね。

『アンインストール』=石川智晶の世界観

−−面白かったのが、「戦国BASARA」の挿入歌『落涙』。“和”な要素を満載した楽曲にも関わらず、アイリッシュな楽器との相性やアレンジがすごく溶け合ってて、“和”を通り越した“悠久で桃源的な世界観”を描きあげていましたからね。

出発点は“和”だったとはいえ、こうやってアイルランドへ足を運び、2ndアルバム『誰も教えてくれなかったこと』を完成させてみると、「やっぱり、到達すべき地はここだったのね」と、すべてが繋がっていきました。そこが面白かったし、もしかしたら、無意識のうちに、すべてそこへ繋がろうとしていたのかも知れませんよね。

−−2ndアルバム『誰も教えてくれなかったこと』に描いた世界観は、シングル『アンインストール』で描きあげた世界観を土台に、そこから広がったり、深くなったりという世界観のもと完成した楽曲が多い印象も受けました。

実際、『アンインストール』のイメージをもとに、お仕事をいただくことが多いですし、そこの派生から、すべての作業が続いてる印象もあるんです。事実、わたし自身「『アンインストール』こそ、石川智晶の世界観が開花した一番の作品」という意識を持ってますからね。

−−まわりの人たちもそのイメージで智晶さんを捉えてますが、そうやって「イメージが固定化されること」に関して、ご自身はどんな意識を持ってらっしゃるんですか?

その通りなので、それはすごく嬉しいことですね。これは『Not Enough』の中、「ぼくらの」の原作者である鬼頭莫宏さんとも対談しながら語っていたことなんですけど、「自分の主軸とは合わない作品が売れたり、世の中で支持を得ること」って、実際あることじゃないですか。もちろん作ったり、唄った人は、そのイメージを受け止めなきゃいけないし、歌い手であれば、何年も何年も、その曲を唄い続けてかなきゃいけない。とくにアニメソングの場合、10年20年経ってもその印象やその楽曲が支持されていく傾向もあるわけですから、この世界で唄い続けてく限りは、一生その曲を背負っていく覚悟がなきゃいけないんです。でも『アンインストール』に関しては、わたし自身「迷いなく、これぞ石川智晶の世界観」として作りあげた楽曲であり。わたしの“軸となる作品”が世の中で支持されたわけなので、この歌をこれから20年間ずっと唄い続けたとしても、わたしの気持ちに迷いは一切ないんですね。そこは、自分でもラッキーだったなと思います(笑)。

−−機軸が認められた強みっていいですね。

人って変わっていくものですから、ときには過去のイメージにとらわれ、表現が苦しくなることもあるんです。それこそ、自分の求めたい曲のテンションとみんなの聴きたい曲のテンション、売れるために求められる曲のテンションが、それぞれ違ってしまうと、本当に息苦しくなってしまうんですね。その点わたしは、『アンインストール』という強烈なインパクトがあるよう、たとえ枝葉を広げたとしても、また大好きな原点へ戻ってこれる。そこが嬉しいです。

−−智晶さんの描き出す世界観って、数多く世の中にあふれているアニメソングの中では、かなり異彩な輝きを放っています。だけど、強烈すぎる個性を誰もが“石川智晶らしさ”として認知しているからこそ、2ndアルバム『誰も教えてくれなかった』へ収録した楽曲たちのよう、「かなりアクの強い楽曲たち」でも、「らしいよね」と認識してしまう。それが、絶対的な強みですからね。

わたし自身は、“石川智晶らしい世界観”を作っているだけのことです。それを「らしいですね」と、驚くことなく普通に受け止めてくれているのは、ホント嬉しいことですよね(笑)。

太陽のように明るいちっひーの素顔を歌を通し見せてあげたかった。

−−智晶さんのアルバムと同日にリリースとなる米倉千尋さんのアルバム『Deperture』。その中へ智晶さんは、『12番目の…』という楽曲を提供しました。この作品にも、“The石川智晶色”が思いきり出ていませんか?

そうなんです(笑)。わたしが『12番目の…』を作りあげ、ちっひーに手渡したちょっとあとに、彼女からすごく言いにくそうに、「智晶ちゃ〜ん、この歌の最後に光を見せてくれないかなぁ」と言われたんですね。確かにちっひーの描いてる世界観をとらえれば「わかるよ、その意識は」と思いました。でもあえて、「それだったら、わたしが曲を提供しなくてもいいんじゃない?」と言いました。そのときは、「そうだね」と、ちっひーも一応は納得はしてたんですけど、その後『12番目の…』のレコーディングを終えたばかりのちっひーから、「この曲を歌ったことによって、すごく強くなれたし、また新しい扉を開けることが出来たよ。智晶ちゃんありがとう!」って連絡をいただきました。じつはこの曲に、わたしもコーラスで参加してるんですけど、そのときは「良かったね」と、わたしも声を返してたんですが…あとで完成した『Deperture』を聴いたら、明らかにわたしの提供した楽曲だけが浮いてるんです(笑)。もぅ暗い歌って言うか、米倉千尋らしさじゃないんですよ。その瞬間は、さすがに「うわ〜っ」と思ってしまいました(笑)。

−−でも、どんな人に対しても自分の世界観を貫いてゆく姿勢もまた、智晶さんらしさだからいいなと思います。実際『Deperture』を通して聴いても、『12番目の…』は程よいスパイスになってますし。そこにも、“普段見せない米倉千尋らしさ”が描かれていますからね。

そうなんです。あんなにいつも太陽のように明るいちっひーだって、膝を抱えて悩んでることはあるんです。わたしには、そういう横顔を見せることがあるからこそ、そんなちっひーの素顔を、わたしは歌を通し見せてあげたかったんですよね。まぁ、わざわざ出すことでもないんでしょうけど(笑)。でもそれが、わたしにとってのちっひーに対する愛情の現れですから(笑)。

対談でマジバトル!?

−−2ndアルバム『誰も教えてくれなかった』は、まさに石川智晶らしさを濃縮した作品になりました。むしろ、ここから智晶さんは、どんな道筋を描き出していくのかに、非常に興味を持ってしまいます。

きっと、継続した気持ちのまま進んでいくんじゃないですか(笑)。でも、まだラブソングなどは書いてないので、そっちの方向性も……あるかなぁ(笑)。

−−なぜ、ラブソングは書かないんですか?

何でですかね?自分の視点がまだそこへは向いてないからとしか今は答えられないですね。

−−話は『Not Enough』の話へ戻ってしまいますが、声優の吉野裕行さんと対談してらっしゃいますよね?あの対談からは、お互いに想いを主張し、ぶつけ合いながら、気持ちを共有してゆく関係が見えてきたよう、読んでいてとても刺激的でした。

吉野さんは、非常に自分を持ってらっしゃる方で、けっしてその意志を曲げない方なんですよね。だから対談していても、けっしてお互い柔らかな感じの会話にはならないんです(笑)。

−−お互いの意志が強く見えてくるぶん、読んでいてむしろ、そこへ強く共感/共鳴してしまいました。

第一線で活躍し続けている方だからこそ、しっかり自分を持ってますよね。「僕はね〜」と、けっこう怖いことを平気でズケズケ言うんですけど。わたしも同じような性格だから、「あっ、そうなの?」みたいに受け止めつつ(笑)。吉野さんの意識を聴けたことは、すごく面白かったですね。でも、わたしのことを「あねき」と呼ぶのだけはやめて欲しいんですけど(笑)。

−−アイルランドで撮影をしたDVD『OWN WRITE』にも素の表情を垣間見れる姿が、智晶さん自身の語るポエムとともに流れてきます。

アイルランドで撮影をすると決まったときに、ありきたりなロードムービー的作品にだけはしたくなかったんですね。そこから、まずはわたしが朗読用の詩を書き、映像として求めゆくイメージを描きあげていきました。

−−『First Pain』の映像は、すべてアップのみで魅せきっています。あれは、惚れ惚れするくらい嬉しいインパクトを放ってました。

撮影って、いろいろシチュエーションを変えて撮っていくと、なんか安心感を得るために素材を集めてるようにも思えるし、緊張感も徐々に欠けていくじゃないですか。だから『First Pain』に関しては、最初のカメラ位置を決める撮影と2度の本番を含め、3テイクしか撮ってないんです。しかも小さな部屋の中、本当にプライベートな感覚のままに撮影。対して、アイルランドの大高原を舞台に撮影した『Blue Velvet』では、思いきり引きの姿があったりなど、1枚の中へ両極端さを描き出していった。それが面白かったですね。

これからも芯のぶれない作品たちを作り続けていくんだと思います。

−−完成したシングル『First Pain』、DVD『OWN WRITE』、2ndアルバム『誰も教えてくれなかった』、石川智晶本『Not Enough』。智晶さん自身、一連の作品たちって、今の自分にとってどんな意味を持った作品たちになりましたか?

やはり、“名刺変わりになった”という言葉が一番適切でしょうか。石川智晶という輪郭が、よりハッキリと出た作品たちであり、石川智晶という本質が色濃く出た、しかも、わたしの演りたいことだけを詰め込んだ作品たちでもある。きっとこの想いは、まだまだTo Be Continueしていくような気もしていますし、これからもわたしは、石川智晶という芯のぶれない作品たちを作り続けていくんだと思います。

−−ライブの予定などはないんですか?

それ、よく聴かれるんですけどね。正直、予定はございません(笑)。コンサートを開催するには、いろんな準備も必要だし、ましてわたしの場合、会場の小さいところから始まり、徐々にキャパシティを大きくしながら、いずれは日本武道館へ…というタイプでは決してないし。その進み方は、むしろ違うと思っているんですね。だからこそ、闇雲にライブを演るのではなく、「石川智晶を描き出すのに合ったコンサートの演り方」が見えてきたら、そこは考えたいと思っています。

−−僕らは、智晶さんの気持ちへどう変化が生まれるのかを待つだけですから(笑)。むしろ、その変化が生まれるよう、外から働きかけていくべきなのかも知れませんね(笑)。

とにかく、“自分らしさを崩したら駄目”だと思っているので、これからも、わたし自身のペースで、石川智晶は歩み続けていくと思います。

 
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