2009-11-02
新しい国づくり
テーマ:鳩山内閣総理大臣10月26日に始まった第173臨時国会は、政権交代をしてから初めての国会です。冒頭の所信表明演説、それに続く各党からの代表質問への答弁は、私たち政治家自身が考え、できるだけわかりやすい言葉で、国民のみなさまに向けたメッセージでありお答えとなるよう、努めてまいりました。
私自身はもちろんですが、各大臣も、いかに国民のみなさまに伝わる答弁となるかを考える中で、国民のみなさま方の思いとひとつになるということが大事であると思ってきたからです。
前政権がそうであったように、有能な官僚たちに作ってもらった原稿を読むだけなら、誰が首相でも大臣でも、本会議をこなすことは可能です。私も、外交日程が続いていた中で、新しい政権が発足して初めての、一番大事な所信表明演説を練り上げることは、正直、体力的にきついと感じることもありました。
しかし、そこで思い浮かべたのは、私たちに期待をし、これからの日本の将来への望みを託して一票を投じてくださった国民のみなさま方の姿です。私がこの政権で何をしたいのか、どんな国づくりをしたいのか、なんとしてでもその決意を、自分の言葉で述べなければならないと思ったのです。各大臣も同じ思いでいてくれたものと思っています。そして、私たちの内閣が、そのような国会運営を行っていくことが、政治主導の一つでもあると思っています。
さて、その「国づくり」-私が目指す国は、一人ひとりの能力を生かしながら、人と人とが支え合う、「自立と共生」の友愛社会です。それは、政治と国民、官と民間、国と地方、それぞれの関係にも当てはまります。一人ひとりの、個々の企業の、またそれぞれの地域の力が十分に発揮されるために、それを阻む法律や規制、悪しき慣習は改めていかなければなりません。
敗戦の荒廃の中で力を失った国民や地域が、まずは「国主導」で再建にあたったことは、その時代には当然のことであったと思います。しかし、それから60年以上が経ち、日本も大きく変わりました。「誰かがやってくれるだろう」という他人依存から脱し、一人ひとりが何をできるのかを考え、国民のみなさま方にも大いに力を発揮していただきたいのです。
そのために、私が大事にしたいのは「弱い立場の人々、少数の人々の視点を尊重する」という友愛政治の原点です。本当に助けが必要な人やところには、社会がきちんと手を差し伸べる。政治の役割は、その枠組み作りをすることだと思っています。
私たちの新しい政権による国会は、すべてがチャレンジです。しかし、私たちが常に国民のみなさまの方を向き、国民のみなさまのための国会を行い、「政治が変わったな」「何か日本も変わりそうだ」と実感していただけるよう、全閣僚、全議員をあげ、精一杯努力してまいります。国民のみなさまにも、大いに政治に参加をしていただき、そして新しい「私たちの日本」を、共に作っていこうではありませんか。
※プロフィール
※鳩山内閣メールマガジン第4号より引用
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