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堺市「新型路面電車」中止…南海と阪堺に申し入れ

 堺市が、南海電鉄と阪堺電気軌道に対し、両社による市中心部での運行を計画していたLRT(次世代型路面電車)整備の中止を申し入れたことがわかった。中止を公約に掲げて初当選した竹山修身市長が10月に就任して以後、市が関係機関に中止を表明したのは初めて。LRTが本格導入されれば、全国の自治体で富山市に次ぐ2番目、大都市では初の先進的な施策だったが、白紙に戻ったかたち。

 計画では、今年度内の着工を目指し、市が南海高野線堺東駅―同本線堺駅(1・7キロ)を新設、阪堺線浜寺駅前―我孫子道(7・9キロ)の施設も譲り受けて改修し、低床の新車を導入。2社が施設などや車両を賃借して運行する予定だった。

 しかし、新設区間では、2車線の市道が一方通行の1車線に減ることなどから、沿線住民らが反発していた。

 10月29日に3者が会談し、市側が中止を伝えた。赤字が続き、LRT化での経営改善を目指していた阪堺線の今後の存続策については、市と阪堺側で検討を続ける。

 LRT整備を巡っては、南海本線堺駅と臨海部・堺浜を結ぶ延伸ルート(5・2キロ)の計画もあるが、竹山市長は採算性などの観点から見直す方針。

2009年11月4日  読売新聞)
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