〜言葉という名の“ナイフ”と自己責任を考える〜
最終更新日時: 07/03/21 13:55
かつて「○○は差別用語だ、理由は△△という語源に基づくから」と言われた説の多くが誤りであることが、近年だんだん明らかになりつつある。
しかし、かつてその間違いを一生懸命になって唱えていた人にとって、それを暴露されるのは、どうやら気にくわないらしい。「確かに差別的な語源ではないが」と認めたふりをして見せて、「語源はどうあれ今は差別用語」と開き直る。「差別用語という見解はもう広まってしまったから使わない方がいい」「誤解でも人を傷つけることがある」などと、その誤解を広めたのが誰なのかを棚に上げたまま、厚かましくも、その誤解を正すどころかさらに広めていく。
気を付けよう。こんな「マッチポンプ」的、「後出しじゃんけん」的な屁理屈に騙されてはならない。ある言葉が差別発言かどうかは、彼らが勝手に「その言葉は差別用語」と言い出したかどうかで決まるのではない。文脈で決まるのだ。
「はなごよみ」ウェブサイトにくださる感想のうち、最近いちばん多いのが、ここ「“差別用語”と呼ばないで」に対するものです。いただいたメールには全部目を通していますが、時間の都合で全てのメールに返信することもできず、またウェブサイトもあまり更新しない状態が続いており、心苦しい思いです。この場を借りて、ご意見ご感想をお寄せ下さった皆さんに感謝いたします。
2006/10/04 「お手紙ありがとう」を更新。
2004/12/14 「フローチャート: 言葉狩りの後出しじゃんけん論法」を追加。「質問箱」を更新。
最近の事例から | ||
お手紙ありがとう[New!] | このサイトへの反対意見について。 | |
えっ!「子供」って差別表現だったの!? | 「子供」が赤ペンで消され、「子ども」に書き直させられるとは! | |
味噌煮込みコアラさんという方へ | とある掲示板で見かけた書き込み(左のリンク参照。現在は元のサイトでは無くなっているが、当時の内容がInternet Archiveに残っている)。“差別用語”の不名誉なレッテルは、無実な言葉にこうやって貼られていく。 | |
解説 | ||
この問題について語るのは、いったん手を付けるにも、どこから手を付けようか手探りが続く状態だ。掲載後も推敲は続く。 | ||
このサイトの方針 | もちろん私は差別や本当の意味での差別発言には反対です。誤解しないで。 | |
プロローグ | 日本の差別表現問題の実態を、わかりやすいように、例え話で紹介。 結局、文脈を無視して「特定の用語」を使っているか否かで機械的に判断するという、幼稚な判断が多いもの。しかし“差別用語”扱いの語を使わない差別的発言もあれば、それを使った非差別的発言もあるのです。 |
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「“差別用語”と呼ばないで」―なぜ? | このような理由から、「差別用語」という語で呼ぶのはやめましょう。 | |
Political Correctnessの偽善 | 「野球きちがい」も「人前でどもってしまう」も放送禁止? 行きすぎた"Political Correctness"、「差別用語狩り」による国語破壊と歴史修正主義に警鐘を鳴らすページです。 |
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質問箱 | 「“差別用語”を使うと法律で罰せられるのですか。」など、よくある質問とそれに対する答え。 | |
差別表現規制論の“常識”を疑え | おやまあ、差別反対者とあろう者が、「そんな言葉を未だに使うなんて“教養がない”」だって? | |
言葉差別の波は聖書にまで(1) | 「政治的に正しい」聖書、それとも極端な改竄聖書? | |
言葉差別の波は聖書にまで(2) | 「らい病」、それとも単なる「重い皮膚病」? | |
言葉差別の波は聖書にまで(3) | 「いやしい」という言葉は謙遜、それとも差別? | |
個々の事例 | ||
人種・民族関連 | ||
支那 | 早い話が、支那は英語のCHINAと同じ語源で、江戸時代から使われていた中国の通称なのです。 | |
三国人 | 時事ネタとして急遽執筆。 ただ、これは日本人が使い始めた説の他にも、在日朝鮮人が使い始めた説があるらしく、現在調査中。 |
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「チョン」を含む言葉 | 朝鮮人をあざける「チョン」はもちろんタブーだけれど…… しかし「チョンガー」「チョンボ」などは語源が違うことを御存知でしたか? |
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くろんぼ | 「くろんぼ」は使い方によっては愛称とも蔑称ともなり、そして日本人にさえ使われるのです。 加えて、「ちびくろサンボ」差別図書論への反論も掲載。 |
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土人 | 「土人」は果たして差別表現なのでしょうか。 | |
朝鮮 | 「ハングル講座」というケッタイな言い換え語の謎を解く。加えて「北鮮は差別表現か」という話題も。 | |
トルコ風呂 | この言い換えに限っては私は肯定的です。なぜなら…… | |
職業関連 | ||
百姓 | えっ、百姓自らが自分を「百姓」と呼んでますよ。 | |
乞食 | 乞食とホームレスは違います。 | |
人夫 | 「日本一の日雇い人夫」という名言を消し去る愚行を糾弾する。 | |
身体障害者・精神障害者関連 | ||
片手落ち | 「片手」+「落ち」ではなく、「片」+「手落ち」であり、「手」とは「仕事」を指しています。 元々差別用語でなく正当な糾弾理由がないため、「でも片手のない人は傷つくかもしれないでしょう?」という屁理屈でタブー化されている言葉です。 この言葉を禁止するくらいなら、その前に「これはうまい手だ」という慣用句こそ、人喰い人種を連想させるとして禁止しましょう。 |
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きちがい | かつて、「馬鹿」という言葉と同じくらい、湯水のように使われていたこの言葉。しかし「きちがい」は消え「馬鹿」は残ったのです。そもそも、きちがいとは元々、精神病・精神分裂症専用の用語ではありません。別に精神病患者でなくとも、平常心を失って奇妙な行動をすることを「きちがい」と呼ぶことがあるのです。対象範囲を勝手に狭めないでください。 | |
つんぼ | 聴覚障害者だけでなく、難聴の老人に対しても使われる用語であることをご存じでしたか。 | |
障害 | かつては「障礙」「障碍」と書くのが一般的でした。 | |
参考資料・書庫 | ||
参考資料 | この問題に関する参考資料。 | |
融和促進 (喜田貞吉 著) | 大正十五(1926)年に発行された、いわゆる被差別部落問題を扱った資料。見せかけだけの差別解消で終わる事なく、真に差別を無くすにはどうすればよいのかについての問いを投げかけています。 [New!]略字略かなテキスト版を第三章まで作成しました。 |
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主要マスコミ「言い換え」用語集 | なるほどと思えるものから、全く馬鹿げた言い換えまであるものです。 なお、この資料は古いものと思われます。現在は、この用語集で注意されている言葉であっても、マスコミで再び使われている用語も出ています。 |
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自主規制語補完辞書 (ATOK/MS-IME) |
ATOKでは「本日開店のカフェ」はすぐ変換できても、「不具者やらい病人を癒したキリスト」は変換できません。ナンセンスな“差別用語”自主規制で登録されてない語彙があるからです。この辞書の登録により、それらの語彙を補完し、正しく変換できるようになります。 | |
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