ダブル戴冠を目指す菊地(左)と健太郎の北日本コンビ=後楽園ホール展示場
ボクシングの第66回東日本新人王決勝戦(デイリースポーツ社主催、3日・後楽園ホール)の前日計量が2日、都内で行われ、12階級24選手が規定体重をクリアした。北日本地区からは、Sライト級の菊地祐輔(21)=新日本仙台=とSフェザー級の健太郎マイモンコンプロモーション(19)=TI山形=の2人が、12年ぶりの新人王誕生を目指す。
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地方ジムから頂点へ挑むのが、菊地と健太郎のサウスポー・コンビ。北日本地区から新人王が誕生すれば、日本王座2階級覇者(ライト、Sライト級)で97年度に全日本を制した木村登勇(八戸帝拳)以来の快挙だ。
菊地は高校2年でボクシングを始め、3年夏の高校総体で16強入りした。昨年1月の初陣こそKO負けしたが、弱点を修正した後は4連勝。準決勝では2戦2KOの下田知宏(大橋)を左ストレート一発で仕留める82秒KO劇で決勝舞台へ進出した。健太郎ともスパーリングで拳を合わせる仲で「一緒に新人王になりたい。平常心で臨みます」と気合を込めた。
一方の健太郎(本名・庄司健太郎)は、元世界王者ウィラポンにあこがれてタイ人風のリングネームをつけた。10月中旬には関東圏のジムに出げいこし「自信がついた」と話す。計量では100グラムオーバーでひやりとしたが、縄跳びで汗を流してクリアした。
優勝すれば山形県から初の新人王となるだけに「山形からでも新人王になれることを証明したい」と意気込む。渡辺陸奥雄会長(45)も「全日本までいってランク入りしてほしい」と期待を寄せる。トーナメントは3連続KO勝ちで、倒すコツもつかんだ。カウンターのオーバーハンド「バカパンチ」を、武器に“北の旋風”を巻き起こす。
(2009年11月2日)