敵地で湯場倒す殊勲! 沼田新王者だ 日本ウェルター級戦

2008年04月20日23時29分

 宮崎でビッグ・アプセット! 20日午後宮崎県体育館で行われた日本ウェルター級タイトルマッチで、地元出身の王者湯場忠志(都城レオスポーツ)は4回に1位挑戦者・沼田康司(トクホン真闘)の強打を浴びて痛烈なKO負けを喫し、王座から転落した。今季チャンピオンカーニバルでも特大級の番狂わせだ。
 東国原宮城県知事ら地元ファンの見守る中、サウスポーのチャンピオンは、自身には珍しく初回から積極的に攻勢を仕掛けた。左ストレートをさかんにヒットして、ポイントの上では3回までリードを保っていた。
 しかし4回、沼田がチャンピオンの左を外しざま放った右ストレートが見事なカウンターとなって決まり、たまらず湯場はダウン。前回のあきべぇ戦と違ってダメージは深刻で、試合再開に応じた湯場はたちまち沼田の追撃にロープを背負う。ここで沼田の左右強打の猛攻。左でマウスピースを飛ばされた直後、ロープ際に崩れ落ち、桑田レフェリーはこの回2分13秒KOで新チャンピオン誕生を告げていた。
 勝った沼田はいたって冷静。「8回ぐらいまでスタミナで押してギブアップさせるつもりだったけど、うまくこっちの右が当たりました」とクールに試合を振り返った。
一方地元リングで惨敗し無冠となった湯場は、試合直後のドクター検診で下あごの骨折と診断され、救急車で市内の病院に直行した。
 湯場の後援者は引退を示唆していたが、有馬会長は「今日の湯場はスピードがなく、練習の疲れが取れていなかった。引退するかどうか、今は何もいえない」と言葉を濁した。
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