過去放送内容


胎児の持つ記憶スペシャル

ゲスト: 相川七瀬 青木さやか 井上真央 鈴木紗理奈 
  つるの剛士 丸茂元三医師 (50音順)

 生まれ変わりの記憶を持つ幼児

次回予告
ママのおっぱいに秘密のサイン投稿、子供の不思議能力/生まれ変わりの記憶を持つ幼児













2000年、春、アメリカ・ルイジアナ州ラファイエット。夫ブルースと妻アンドレアの一人息子ジェームズ(2歳)は無類の飛行機好きだった。ある日、静まる家に突如響き渡るジェームズの泣き声!これまで夜泣きなどした事のなかったジェームズが、激しい夜泣きとうわ言を言うように…その内容は衝撃的なものだった。

ジェームズのうわごとは「飛行機が・・・!炎上!出られない!!」と2歳児の言葉とは思えないものだった。一体このうわごとは、どういう事なのか?ジェームズは次第に夢の話をするようになった。「ジェームズの飛行機が、燃えて落っこちたんだ」「コルセアって飛行機に乗っていて、ナトマっていう船から飛び立ったんだ」「友達は、ジャック・ラーセン」ブルースとアンドレアは、息子の言葉を書き留めた。2歳の息子が、口にしたいくつかの名前。調べてみると、ナトマ・ベイは第二次世界大戦で使用されていたアメリカの航空母艦。さらに、コルセアは米軍戦闘機だった。息子はなぜ、そんな名前を知っていたのか?

さらに…ブルースが「硫黄島の戦い」という本を読んでいる時、ジェームズが本の中の写真を指差し「ジェームズの飛行機はここで、撃たれたんだよ」と言いだした。そこは硫黄島。事実、ナトマ・ベイは硫黄島の戦闘に参加していた。ブルースは混乱した。息子の言う事を信じるなら、夢の中に出て来るジェームズは、第二次大戦中、アメリカ軍航空母艦ナトマ・ベイから飛び立ち、硫黄島作戦に参加。その時、日本軍の攻撃を受け、墜落炎上。戦死したのか。

ブルースは、この謎を解くため、本格的な調査を開始した。第二次世界大戦の航空母艦での戦死者の名簿をプリントアウト。ナトマ・ベイに乗っていた戦死者を調べたが、ジャック・ラーセンという人物はいなかった。そのかわり、「ジェームズ・ヒューストン」という、息子ジェームズと同じ名前を発見した。

クリスマスにプレゼントされた人形に、ジェームズは、ビリーとレオンという名前をつけた。それは、子供が兵隊の人形につける名前にしては珍しいものだった。普通ロッキーやスネークアイズという強そうな名前をつける。一体これは何を意味しているのか?

2002年9月、ジェームズは4歳になっていた。ブルースは、ナトマ・ベイ戦友会に出席するため、カリフォルニア州サンディエゴへ。ナトマ・ベイについて本を書くつもりだと説明し老人に話しかけ、ジェームズ・ヒューストンの情報を集めた。しかし、誰もジェームズの最期を見た人物はいなかった。また、コルセアがナトマ・ベイに乗っていたかどうかの証言も得られず、息子の話す内容が事実か確認する事はできなかった。すると、新たな情報が。ラーセンと同じ部隊だったという老人を見つけたのだ。ジャック・ラーセンは実在した!しかも、ラーセンは生きていた。ブルースはラーセンの家を訪ねるためアーカンソー州へ飛んだ。ラーセンからジェームズ・ヒューストンの話を聞く事はできたが、彼もまた、ジェームズ・ヒューストンの最期は見ていなかった。 その年のクリスマス。ブルースは、ジェームズに3体目の人形をプレゼントした。そのとき、他の2体になぜビリーとレオンという名前を付けたのか聞いてみると・・・?ジェームズは「ビリーとレオンが僕を天国で迎えてくれたんだ」と答えた。ブルースはまさかと思い、戦死者名簿のコピーで確かめると、そこには2人の名前があった!それぞれ、硫黄島でジェームズ・ヒューストンが戦死する4、5ヶ月前に亡くなっていた。またしても、息子の言葉が、60年前の事実と一致していた。

しかし、ナトマ・ベイとコルセアの接点は、その後も発見する事は出来なかった。本当に、ジェームズ・ヒューストンはコルセアに乗っていたのか?本当に日本軍に撃墜され、炎上して墜落したのか?2003年2月。ブルースは、ジェームズ・ヒューストンの実の姉アン・バロンと話す事ができた。1週間後。アンから手紙と写真が送られた。ジェームズが写っている後ろには・・・なんと、コルセアがあった!やはり、ジェームズ・ヒューストンはコルセアに乗っていたことがあったのだ。それからほどなくして、ジェームズ・ヒューストンの最期を見たという人物が現れ「彼は、日本軍に撃墜され硫黄島の海に沈んだ」と教えてくれた。

2歳の頃からジェームズが語り始めた夢の話は、60年前の事実だった。ブルースの調べた限り、全て正しかった事が判明したのだ。この不思議な話をブルースは本にまとめ、出版した。あれから7年。現在11歳になったジェームズくんに番組スタッフが会いに行ってみた。彼は7年前の出来事について「覚えていません」と語った。それでも、将来の夢は空軍のパイロットになる事だという。いつの日にか、彼がジェームズ・ヒューストンのように、大空を自由に飛び回る日が来るかもしれない。
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