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服従するが果たさない このページをアンテナに追加 RSSフィード

長男なのにしまじろう

2009-04-23

近藤社長、マジックカットイナゴにブログジャックされました(はてなこまち)


わたしは以前のエントリー赤木智弘氏の記事を解説し、彼の思想の根底にある愛の思想を読み解くという試みをしました(こちら→共同体における愛の役割について - 服従するが果たさない)。ところが、それに対するブックマークコメントをうきうきウオッチングしてみると、異様な展開となっておりました。ブックマークページはこちらですのでご一読下さい→http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/matasaburo/20090417/1239931326


理由はまったくもって分からないのですが、ご覧のとおり、なぜか揃いも揃って個人的なマジックカット体験のみを述べて立ち去っていっているのです。ブックマークのページだけを見ると「みんな、マジックカットについて語ろうぜ」というスレ板にしか見えません。


以下にマジックカット関連のコメントで特に問題の大きいもののみを抽出して解析してみます:


マジックカットネタを考えているうちにタイトルが変わっていた

瞬発力不足派。最近ブログ更新頻度が落ちているのはなぜだろうと思っていたら、しょうもないネタを考えていたことが判明。既存の読者から反発の声が上がっている。また、「ブコメ大喜利」的な解釈はてな倫理規定に抵触する可能性がある。


マジックカットという名前なんだ、あれ。知らなかった。勉強になりました。竹内さんありがとう

マジックカット白帯派。すぐに吸収しようとする姿勢には大変好感が持てるが、今までマジックカットという名称を知らなかったというのはさすがにいかがなものか。ひょっとするとカタカナは全て拒否するという頑な態度を取って生きてきた可能性がある。そうなると、すかいらーくはOKだが、ガストバーミヤンは無理ということになる。寂しい人生じゃないか。


今日会社でお弁当中華ドレッシングの切れ目をさがしてたら向かいの席の若者に「それマジックカットですよ」って言われ、で、切った後でどのおかずにかけて良いか皆目わからず飲む訳にもいかずそのままにしました

放置プレイによりマジックカット犬死。不必要にマジックカットを殺さないという倫理規定に抵触しており、グリーンピースなどの団体から体当たりされる危険がある。ドレッシングの観点から見ても、当て馬のような気分を味わっていることになり残虐きわまりない。ただ、「それマジックカットですよ」と指摘してくれた若者善意に報いたのかどうか微妙なところではある。


手とか袋が濡れてたら切りにくいそうですよ奥さん。 つ http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1220075552

ヤホー玉袋派。人力検索を差しおいて玉袋に飛びつく姿勢はいかがなものか。また、「奥さん」という呼びかけも、完全に日活ロマンポルノ意識しており品格面で問題が残る。そういう観点から見ると、「奥さん。」のあとに引っ付いている「つ」というのもなんだかイヤラシい感じがしてくるから不思議だ。ただ、ここで提供していただいた貴重な情報は別エントリーで活用する予定。


山葵の入った袋のマジックカットを切る時に快楽を感ずる私はどうしようもない

このコメントだけ見るとマジックカット性的快楽を得る変態勘違いされかねない。あるいは山葵というのがポイントなのだろうか。普段は硬派な発言で多くの方々からの信頼を得ているだけに既存の支持者を失ってしまうのではないかと心配になる。ただ新たなニッチを開拓した可能性も捨てきれない。


マジックカット無視してちぎったので酢醤油が飛んで目に入って痛かったです。

私が最も尊敬するブックマーカーのお一人だが、衝撃のコメントである。お子様に「おっぱいバレー」を見させるべきかどうかが当面の最大のお悩みだとばかり思っていただけに、既に失明されていたとは想像もしなかった。敵が酢醤油だったのが運のつきだった。


うんこがにげたー、うんこはどこ?おやまたにげた、うんこはどこ?(ごめんなさ〜い)

少なくともこのページだけを見た場合、もっともヤバい人と判断されるのは間違いないだろう。篤姫の旦那がこんな感じだったのではないかと深読みをしてしまったが、多分その読みは間違っているのだろう。ブログを拝見する限り実は大変誠実そうな方なのだが、魔がさしたとしか言いようがない。取り返しのつかないことをしてしまっている。


あれ、最後に「ぴちっ」となるんですよね。だから、納豆のタレをゼリー状にしたあれができたわけですね。とマジレスしてみる。マジ。

これまで爽やかなセレブミセスブロガーとして確固たる地位を築いてきたわけだが、ここでは「ぴちっ」などという、下痢便放出時の効果音としてしか使わない表現を用いてしまっており、総選挙を前に既存の支持層に動揺が走っている。今後の活動に支障が出ないか心配である。


実の父は、なぜかいつも私にマジックカットを切らせる人でした。なんでって聞いたら自分の手が汚れるのが嫌なんだってさ。のちに、彼は出世しました。このやろう。

実の父親からひどい虐待を受けていた事実をこんなところで表明してしまっている。おもいっきりテレビ人生相談をしてしまうのと同じくらい軽率な行為であるといえる。「汚れ仕事は他人任せのくせに自分だけのうのうと出世した最低男」というイメージが定着してしまったお父様が最大の被害者という可能性も捨てきれない。ただ、この後、はてなHaikuを通じてマジックカットについての貴重な情報を提供してくださった。この情報ついても別エントリーで活用する予定である。


納豆はタレ抜き。絶対。

高らかにタレ抜き宣言。これではマジックカット関連ですらなくなっている。マジックカット不戦勝といったところか。ただし、女子高生からのお願いがあった場合には、タレを使用することもやぶさかではないと発言したという非公式情報も入ってきており、真偽のほどについては慎重に調査をする必要がある。


マジックカットの部分を全てカットされて出されて開けられなかったことがあったのを思い出した。

これは、いじめられっ子だったということだろうか?「マジックカットの部分を全てカットされて出され」たら私なら生きる気力を失う。ここまで生き抜いたという事実だけでも賞賛に値するが、開けられなかったマジックカットのその後の行方も気になるところではある。


増田のこのエントリを思い出した→http://anond.hatelabo.jp/20061203033857

増田派。マジックカットというキーワードから2006年増田エントリーをさりげなく引き出すあたりに底なしの潜在能力を感じさせるが、その能力の使い道を間違っているのではないかという素朴な疑問も生じてくる。ただ、この増田情報も別エントリーで活用させていただく予定。


マジックカットは切りたいところで切れなくて切るつもりのないところで勝手に切れてたりするので困るよな。

もうなにをやってもまったく思い通りにすることができないマジックカット負け組主将。「勝手に切れてたりする」というのは超常現象並みの怖さがあるが、それをただ単に「困るよな」という男らしい一言で済ませているところがクールではある。勝負に勝って試合に負けたというようなところか。


私もマジックカットが上手く切れないことが往々にしてあります。それも納豆です。納豆のタレ担当マジシャンには頑張っていただきたいものですね!

マジックカット憎ければ納豆まで憎い派。マジックカット問題については常に顔を出す重鎮のおひとりなのだが、納豆にしか目配りがいかないという視野の狭さが弱点といえば弱点か。山葵や酢醤油の問題も非常に深刻だということはここで改めて認識していただきたいものだ。


シール部分までちぎるの得意。

自信満々の体言止めで高らかに勝利宣言。意外なことにここでは唯一のマジックカット勝ち組である。マジックカット負け組が多数派を構成するマジックカット村で村八分にされる可能性あり。猫だけに徒党は組まねえということか。





さて、以上の解析結果も踏まえた上で、近藤社長には以下の要求をする。


要求1:指立て伏せを10回以上しないとブックマークできないような仕様に変更せよ


今回の解析結果から、はてなユーザーの多くは、まともにマジックカットも切れないダメ人間揃いであることが明白となった。これは、クリックする際に使用する人差し指のみが異常に発達した結果、五指の力のバランスが崩れたことによることはいまや明白である。このような軟弱な人間が増えることは我が国の防衛力を著しく低下させることにつながる*1。よって、指立て伏せを10回以上してからでないとブックマークできない仕様に変更することを求める。企業社会的責任をしっかり果たしていただきたい。


要求2:卑猥な表現を規制せよ


これは本文中でも若干触れたが、今回のコメントを見た限りでも、最も直接的に「うんこ」と言ってしまっている方を筆頭にして、山葵のマジックカットエクスタシーに達するという底知れぬエロス示唆するコメント、それに「ぴちっ」という下痢便スラングの使用など、その品性の下劣さは目に余るものがある。


わたしは、この国の品格を下げる下品な表現に対しては断固とした規制をかけるべきだと考えるものである。これについては、はてなまかせにするのではなく、私の方からも具体的な提案をしていきたい。以下の例文とともに具体的な対策を見ていこう:

 例文1)うんこ

 例文2)うんこさん


例文2を音読していただければ分かるように、卑猥な語に「さん」をつけるだけでイメージが一新される場合がある。「うんこ」だけであれば単なる汚らわしい排泄物であるのが、「うんこさん」であれば、「姑ともうまくやっていく気だてのいいお嫁さん」といった風情を醸し出すようになっているのがお分かり頂けるだろう。単純な言葉狩りではなく、こうした小さな工夫の積み重ねが大切だということだ。


では次の例を見てみよう:

 例文3)わたしは山葵のマジックカットエクスタシーに達する

 例文4)わたしは山葵のマジックカットエクスタシーに達する(嘘)


これはコロンブスの卵的な発想なのだが、卑猥な文章の文末に「嘘」と付けるだけで意味が劇的に変化する。ここでは、例文3の人物が純粋変態であるのに対して、例文4になるとただの嘘つきに変化しており、変態というニュアンスが完全に消えていることがお分かり頂けると思う。


さて、ここまではほぼ完璧な対策を提案できたわけだが、率直に言って、次の事例はかなりの難問である。やはり例文を見ていただこう:

 例文5)あれ、最後に「ぴちっ」となるんですよね。

 例文6)あれ、最後に「ぴちっ」となるんですよね(嘘)。

理屈だけからいうと、例文6の場合も、先ほどの例文4の場合と同じで、「わたしが下痢をしてしまったというのは実は嘘なんです」という意味になり、下痢という卑猥な事実が打ち消されそうなものである。ところが、実際に例文6を声に出して読んでみると分かるのだが、例文6を聞かされた場合、「この人は本当は下痢をしてしまったのに、それを知られるのが恥ずかしいために嘘などと言って誤魔化しているのではないか」という疑念が生じる可能性が高い。


つまり、例文6のような用法では、下痢をしたことは完全にばれてしまい、その上嘘つきだと思われるという二重苦にあえぐことになってしまうわけである。率直に言って、「ぴちっ」という下劣な表現にどう対処していくかについては、現段階では満足な解決策に至っていない。この問題については対応をはてな側に一任したい。



要求3:酢醤油規制せよ


今回の調査で酢醤油の恐ろしさが明らかになった。Aozora21さんのように酢醤油によって失明に至った事例というのは氷山の一角なのだろう。今回ブックマークコメントを残して下さった30人程度の方々の中に被害者がいたということから、30人にひとりの割合で被害者が出ていると見積もると、我が国だけで酢醤油で失明した人が400万人以上は存在することになる。これはレーシックどころではない。


なぜはてなが酢醤油規制に関わるべきなのか、そのあたりの理路は必ずしも定かではないが、これだけの被害を前にして屁理屈だけをこねて行動を躊躇することは許されない。全ての酢醤油に「袋を開ける際には必ずゴーグルを着用してください」という表示を入れることを義務づけるべきだと考える。


今回のわたしからの要求は以上の3点である。わたしとしては相当な覚悟で臨んでおり、どうか誠実な対応をお願いする次第である。もし要求が受け入れていただけなかった場合、わたしとしては「ああ、受け入れてもらえなかったんだ」という感想を持たざるを得ない。


以上、釜石アンジェリーナ・ジョリーこと初代林家三平でした。どーもすみません。

*1:実際、ボーア戦争において予想外の苦戦を強いられたイギリスは、若者の軟弱さにその原因を求めた。その動きがボーイスカウトの創設につながった。ただし、「実際」という言葉の使い方が適切なのかどうかやや自信がない

junshoku-159junshoku-159 2009/04/23 14:23 初めまして。いつも楽しく読ませてもらってます。
『うんこ』の件ですが、『うんこ』を『お通じ』と言い換えるだけで品格が段違いに上昇するでしょうか。
私が思ったところに限っては、上昇しそうですが、
『うんこ』→『お通じ』より『糞』→『お通じ』の方が割合として品格が上がるような気がします。
トイレでお通じの出が悪いとき、ウミガメの散乱がごとく涙目になるjunshoku-159でした。どーもすみませんです。

matasaburomatasaburo 2009/04/23 22:29 殉職 様
こんにちは。今日も二階級特進してますか。
お返事遅くなって済みません。さっきまで取り調べを受けていました。
さて「お通じ」の件ですが、「お通じ」ですと、「うんこ」そのものを示すというよりは、どちらかというと「腸内でのうんこの動き」ないし「腸の状態」を示しているような印象があります。そして、腸が明らかに自己の一部である以上、「お通じ」の方を好むという心理は、自己愛に通じるものだと考えています。それゆえ、「お通じ」という表現の選択は、品性云々の問題よりも「他者に対する愛は可能であるか」というわたしの長年の思想的課題を否定することにつながりかねないため、わたしとしては他者性の強い「うんこ」の使用にこだわりたいと考えております。いずれにしても、お互いに下らない人間であることは間違いないように思われますので、どっちでも良いような気がしてくるから不思議ですね。それでは今後ともよろしくお願いします。草なぎ剛より。

tsugo-tsugotsugo-tsugo 2009/04/24 00:05 トラックバックありがとうございます、マダムmatasaburo。よりによって日本のものづくりの現場で、慢性的にCAEユーザが直面している問題に、このトラバをつけやがりましてそんなチャーミングなあなたが私は大好きです。

matasaburomatasaburo 2009/04/24 09:32 もふもふ様
コメントありがとうございます。専門家のtsugo-tsugoさんならお分かりかと思いますが、このブログもCAEを使って書いており、今後のCAEの発展に対してどういうスタンスを取るかは私の長年の思想的課題でもあります。特効薬はなかなか見つからないのですが、とりあえずCAEさんと呼ぶところから始めたいと思っています。

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