服従するが果たさない

ぜんまいざむらいにひっぱたかれたい

色々な意味で申し訳ない気がするが、また赤木智弘氏関連だ。赤木中毒になっている私は赤木氏の文章なしで寝ることができなくなってきている*1。

赤木智弘氏による【眼光紙背】タバコが迷惑なら、子育てだって迷惑だ！という記事はわたしに非常に鮮烈な印象を残した。最も印象に残ったのはどの部分か？

赤木氏の主張は「たとえ迷惑であっても、それを互いに我慢していくことによって、始めてみんなが幸せな社会が実現すると考えている」という点に尽きる*2。この主張の特異性は、現代社会における個人の権利や義務といった非常に複雑でデリケートな問題の解決を、すべてそれぞれの我慢に求めるという、プロの書き手らしからぬ超精神主義に求められるだろう。

初日の出に向かって「うおwwwwwwwwwwwwwど根性wwwwwwwwww」と家族全員で叫ぶことを毎年の習慣としている私からしてみれば、先の赤木氏の記事を読んで思わず「おお同志よ」と叫んでしまったとしてもそれを責めることが出来る人がいるだろうか*3。

お金を出したり、知恵を絞ったりするのではない。とにかく我慢である。それぞれいろんな理屈はあるだろう。しかし最後に解決の鍵となるのは我慢である。なかにはこれは到底我慢できない、ということもあるだろう。しかしそれもこれもすべて我慢なのである。我慢という表現がお気に召さないというのであればもちろん愛と言い換えてもいいだろう。赤木氏のあの記事がルツ記の一節

あなたが行くところに行き、あなたが住むところに住みます

を踏まえていたことはわたしにはほぼ間違いないように思える*4。

わたしが赤木氏の主張に約100％の賛意を示すものであるかないかは別にして、赤木氏が、国民に我慢を求め、それを受け入れてもらうためには、なにかパンチの効いた必殺技のようなものが必要になる。そこでわたしは赤木氏に提案したい。

それは、ペンネームを「ぜんまいざむらい」にするというものである。ぜんまいざむらいをご存じない方は各自で勉強していただきたいのだが（例えばこちら→ぜんまいざむらいの公式ページ）、誤解を恐れずにごく簡単に言うと「ありとあらゆる困難を相手に団子を食わすことで切り抜けるという、いわば　桃太郎の後継者　のような存在」である。それなら、赤木桃太郎というペンネームでも良いではないかと浅はかな主張をするべきではない。そういう主張をする方々は、桃太郎についてまわる、あの「情け容赦のない乱暴者」、あるいは「無垢な動物たちを団子ごときで騙す卑怯者」というレッテルが赤木氏の愛の伝道師としての今後の役割を毀損するおそれがあるということを真剣に考えたことがあるのだろうか。猛省を促したいものである。

さて、ペンネームを「ぜんまいざむらい」に変えるところまでは皆さんの納得を得られたようなので、いよいよ具体的な戦術の話に移りたい。どんなに高邁な理想があったとしてもそれを実行するための具体的な戦術が用意されていなければ、その理想は幼児にすらレバーひとつで流されてしまうウンコのようなものである。わたしが誰に頼まれたわけでもないのにこのエントリーをおこす気になったのは、その具体的な戦術まで提案できる自信があったためである。

じらして申し訳ない。では発表しよう。その戦術とは

あらゆる文章の最後に「必笑だんご剣だあ」と書き加える

というものだ。

どうだろう。びっくりするくらいガッカリしたのではないだろうか。お怒りの方もいらっしゃるかもしれないが、私の身にもなってほしい。三回も続けて赤木氏関連のエントリーをして、最後がこれである。尽くして、尽くして、最後の最後に捨てられた気分だ。しかも実際には誰からも捨てられてすらいない。完全な独り相撲で、独りうっちゃりを仕掛けられ、独りで無様に土俵下に転落する自分を想像してみてほしい。ガッカリする権利があるのはむしろ私の方だ。あなたのガッカリが迷惑なら、わたしのガッカリも迷惑だ。あなたのガリガリ君がソーダなら、わたしのガリガリ君はコーラだ。

しかし、そういうことはもうどうでもいいではないか。あなたは何をそんなにつまらんことに拘っているのだ。冷静に考えてみると、「人生とはすべてこんなものだ」とfinalventさんもどこかで言っていたような気がする*5。わたしもつらいが、きっと赤木氏もつらいのだろう。そしてこれからのペンネーム変更に伴って、NHKなどとの権利関係の交渉もきっと困難を極めるだろう。しかし、故人の横っ面をひっぱたこうとするほどエネルギーあふれる赤木氏ならばその困難にもきっと打ちかつことであろう。

精一杯の愛を込めて赤木氏のペンネーム変更をここに予言をしておく。主の平和を。アーメン。

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